2012年11月25日

1110 個人医院のメリット

個人医院のメリットは 財産形成がシンプルなこと

個人医院の院長の財産は
事業利益−家計費−事業利益に係る所得税

医療法人の理事長の財産は
役員報酬+退職金−家計費−給与に係る所得税

医療法人の残余財産=院長個人の財産とするために 役員報酬と退職金を使いながら 個人に還元していくのが 医療法人の場合の 院長の財産形成方法
 
→ 医療法人は 役員報酬と退職金、法人税のタックスコントロールなど 事業利益を個人に還元するまで、時間と手間がかかる 



税金を多く払っても、シンプルな財産形成を望むなら 個人医院がいい
個人医院において 所得分散や税目分散に伴うタックスコントロールは不要(相続税対策が必要な院長は必要だが)

個人医院の院長は 通帳を見れば 自分の財産がわかる(医療法人の理事長は 今の通帳を見ても 本当の財産はわからない→医療法人に含み財産があるため)



事業も 個人医院の方がシンプル。医院=院長個人という意味で 
個人医院に 院長の代わりはいない
→ 院長の引退時・死亡時が 事業の終了時
 
医院名に 院長の名前が 入っていない医院を 患者は信じない
→ 医療法人の器により 患者と院長の距離感が生じることもある

院長の高齢化に伴い、患者も高齢化して 事業も衰退期に入る
→ 承継しても立て直しは難しい(医療法人による事業存続の必要性も低い)



個人医院の借入能力の低さは、現預金の工夫で乗り切れる
家計を排除した現預金管理により 貸借対照表の精度は上がり 資金調達能力は上がる
→ 事業主貸借勘定を 院長給与以外入れないことが ポイント



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2012年11月24日

1109 個人医院の税務調査

「○○医院の院長は、子息の入学金と学費を経費にしている」と言っているが、うちはダメなのか という相談を よく受けます

医療法人・個人医院とも 子息の入学金・学費は 損金・必要経費に算入できません


特に 個人医院は 何も考えずに、何も相談せずに
・高額な家計費を 経費化したり
・収入(非常勤給与、受託報酬)を除外する ケースが多いです

ダメなら税理士が何か言うだろう と思って(ダメもとで)経費として領収書を出してくるケースもありますが
・担当者が気づかない(気づいても所長税理士に報告しない)
・院長の責任下でやっているとして あえて 税理士が見過ごす(何か言って、税理士を変えられたくない)など

顧問税理士が機能していないことにより 税務調査でムダな税金を支払うことになります
税理士としても 税務調査が増えれば スポットの費用請求ができるため ダメを言うより あえて見過ごす人もいます 


税務調査は 調査対象期間が増え、強化されています
・高額な家計費が経費に算入していれば すぐわかりますし
・収入が除外されていれば 反面調査から すぐわかります

特に 収入除外は 即 重加算税の対象になり、所得税のみでなく 住民税にも及び 本来払うべき税額の2倍近くの税金を払うことになります


白色申告者、概算経費率を使っている個人医院も 税務調査はある
「白色申告者」「○○会員」「医療の概算経費率適用」「税務署出身の税理士署名」であっても 税務調査は、当然あります

・「白色申告者」は 帳簿能力が低く 収入もれ が見込まれ
・「○○組合員」「税務署出身税理士の署名」は 調査で優遇されるだろうという意図が見え、何かやっている と言っているようなものです

税務調査は 申告内容と税理士名で選ばれるため 税務調査を誘因しない 申告書や税理士選びは ムダな税金・時間を払わずにすみます

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2011年05月11日

697 戸建診療所による医院開業をお勧めします

戸建診療所による医院開業をお勧めします

医療行政や地域患者の医療ニーズは 想定以上に大きく変化し、予測困難です。これらの変化に対応するには 戸建診療所が 望ましいと考えています

最初に器ができており、そこに入るだけの医院開業は 長い目で見れば 追加コスト、まわりの影響による損失 が生じます。初期投資だけで 開業を決めない方がいいです

医療モールを牽引してきた調剤薬局業界も 現在は 処方元医療機関側ではなく、患者側を見た腰の据えた経営をしている優良企業が増え、医療モールラッシュは落ち着いていると思います


医療モールやビル診のトラブル例として よく聞くのは次の通りです。これら全てを戸建診療所がカバーしているというわけではありませんが、戸建診療所なら 制限は少なく、改善行動をとれます

スペースがないため 患者が他院へ流出するケース

・待合室が狭い 
・キッズスペースがない
・駐車場がない
・診療室・歯科ユニット数が少なく 患者回転率が低い
・高さが低く 圧迫感がある

スペースがないため 追加コストが生じるケース
・職員休憩室がない(リフレッッシュできない)
・院長室がない(内密の話ができない)
・書類保存スペースがないため 別途倉庫代が必要
・診療材料、消耗品の置場がなく一括発注できない

とも食い、とも倒れのケース
・標榜診療科目・専門医の重複ができない
・かかりつけ医として 広く診れない
・隣接医院の評判が外来数に影響する
・隣接医院の医療事故により 外来数が減る
・隣接薬局の評判が外来数に影響する

戦略を変えられない(医療行政の変化に対応できない)ケース
・院内処方にできない
・院内検査にできない
・新しい医療設備を置けない
・大きい医療設備が入らない
・独自の販売促進・増患策がとれない
・増患効果は一時的で 結局 同じ

不動産更新トラブルのケース

・貸主変動により、不動産更新が不安定
・更新のつど 家賃が上がる(減収してても)
・改修費用・立退費用が過大(保証金を超える)
・家主側から広告を禁止される


開業前から開業後まで継続した月次顧問により 医院開業をサポートします
戸建診療所による事業計画、安全管理、資金調達、設備、スタッフ探し、人事規定、経理指導、給与計算指導、販売促進、決算書、税金、保険共済などゼロからお手伝いします
無料相談は 048−225−1463へ。打ち合わせは土日夜もOK

事務所ホームページ http://www.ac.auone-net.jp/~ym102090/


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2011年01月18日

634 診療所の計数管理 序2

貸借対照表は事業評価の要
金融機関の借入、リース契約、医院の売却、分院開設など 資金調達から医院拡大、医院承継まで 第三者の評価が必要なケースは貸借対照表がポイントになる


個人医院と医療法人の差は貸借対照表の質
個人医院は事業と家計が分離していない、発生主義でないことから 貸借対照表の質が低く、第三者の評価を困難にしている

第三者の評価が困難だと 低く評価されざるえない。例えば 1%の評価(与信)の違いが 数百万のコストの違いになることもあります


個人医院が貸借対照表の質を上げるポイントは

1.現金(残高)管理をする

2.事業用の通帳にする(家計との併用はやめる)

3.窓口未収金、クレジット入金分の未収金の残高管理をする

4.事業用通帳から引き出す事業主給与は 毎月同額にする(毎年1月に改訂)。事業主給与のほか 家計分は引き落とさない

5.事業兼家計の財産(クリニックと住宅の併用)、ローン(事業物件購入のためのローンと住宅ローン)について 事業部分と家計部分を分離して 事業部分のみ 貸借対照表に計上する

6.薬剤仕入、検査外注、高額な医療消耗品は発生主義により計上(支払時経理ではなく 請求書受取時に買掛金経理する)


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2010年09月12日

560 開業に際し留意すること

開業にあたり専門家の意見・情報が違うケースがあります
医院開業の場合 診療圏の競合調査報告や設備投資の事業計画、賃貸不動産経営の場合 投資回収の事業計画など 開業相談をする専門家ごと 厳しめだったり甘かったり 様々です


この違いは開業することが目的の専門家と存続・成長してもらうことが目的の専門家の違いだと思います
開業することで利益を得る専門家は 開業してもらうために数値を甘く評価します。地図上の診療圏やネット上の家賃相場に依存しすぎて、実際の現場分析・現地情報・そのエリアの勢力図を知らないケースもあります。


専門家の中で開業後もビジネスが続く(お金を払い続ける)のは 金融機関と顧問税理士くらいです
開業時の金融機関と税理士選びは 重要だと思います。大きなバックグラウンドのある上場会社や開業専門業者から税理士、金融機関を紹介するケースが多いですが、その場合 開業前と開業後の専門家が機能分化して連続性をもてないです(開業までは業者が行い、開業後は税理士が行うなど)


開業前から一緒に開業準備を行い、開業後も一緒にビジネスをする専門家選びが必要です
住宅メーカーや不動産会社、リース会社の側にいる専門家ではなく、開業者の側に立って 彼らの資料を検証する専門家が必要です。開業者の側に立っているかどうかは 撤退を言えるかどうか、撤退基準を持っているかどうかだと思います

事務所ホームページ http://www.ac.auone-net.jp/~ym102090/

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2009年05月26日

258 個人クリニックの開業 8

8. 個人クリニックの確定申告 

すべての所得に対して所得税・住民税を計算
1. 開業しながら、非常勤の勤務医の収入がある場合、開業収入は事業所得、勤務医収入は給与所得として計算
2. 所得税は累進課税方式であり、合計所得金額(事業所得、給与所得などの合計)が高いほど 税率が高い
3. 源泉所得税とは 所得税の前払であり、確定申告計算において 本来納税額が前払分に足りなければ納付し、前払分が多ければ還付される

開業(事業)所得の計算方法
1. 窓口負担金+保険請求金額の合計が収益になる(収入していない11月、12月請求分や窓口未収分含む)
2. 医薬品仕入から 12月末日の在庫を控除した残額が費用(売上原価という)になる
3. クリニック運営に直接かかった支払のみ経費になる(家計費と事業に共通にかかったものは不可)

経費になるもの(ならないもの)
1. クリニックの固定資産税、消費税は経費(所得税、住民税、自宅の固定資産税は不可)
2. 取引先の接待飲食、取引先への贈答費用のみ経費(親族、友人との飲食費は不可)
3. 医師会費、学会費は経費
4. 修繕費は現状回復費が経費(その他は減価償却により経費化)

【編集後記】
今回は勤務医の方がクリニックを開業するまでに必要なプロセスを整理してきました。サラリーマンから急に経営者になるので とまどうことが多いと思います。経営者の悩みは 同じ経営者でなければ解決できないと思います。お気軽にご相談いただければ と思います
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2009年05月22日

255 個人クリニックの開業 7

 7.在庫管理のポイント 

ABC管理(重点管理)により薬剤を管理
1. A品目は 全体の2割を目安に、納入単価の高い、納入頻度も多い薬剤
2. B品目は 全体の5〜6割を目安に 管理をした方がいい薬剤(頻度は少ないが 単価が高いなど)
3. C品目は 最小コストで管理する薬剤

AB品目は薬品ごとの受払簿の作成から
1. 卸からの薬品納入時(薬品倉庫入庫時)に 受払簿の受入に 数量記入。A品目は納入価を記録
2. 薬品倉庫(保管場所を固定)から 直接患者へ引渡す ようにする(一時保管場所をなくす)
3. A品目の払出数量を 払出の都度 受払簿に記入
4. B品目は毎日の棚卸から 払出数量を推定(異常値の際に 検証できるように)
5. 先入先出を徹底し、発注点には 目に見えるように色紙などで目立たせる 
  
C品目はダブルビン方式
1. 保管場所を2つ(2列)にし、1列が空きになったら発注
2. 卸の営業担当と 管理方式と発注をルール化しておくとラク

A品目は需要予測がポイント
1. 納入価の改定直前において 需要予測ができるように、重点管理する 

【編集後記】
請求書や帳簿のファイル類、医薬品の在庫はスペースが とられます。ビル診の場合 トランクルームを借りるケースもあります。陳列棚、書類棚を有効活用して 頻繁に出し入れするものと そうでないものの置きかたを工夫するだけで (5Sを徹底するだけで)運営コストが大きく異なってきます

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2009年05月21日

254 個人クリニックの開業 6

6.求人と人件費管理 

開業時の求人方法(院外処方の場合)
1. 医療向け求人誌・インターネット求人サイト、医療専門紹介会社への依頼により 広く優秀な人材を募集
2. 新聞折り込み求人広告により、クリニック紹介も兼ねて求人募集し、近くに住む人材を募集 
3. 自社ホームページや知人の紹介により募集
4. 経験の有無より 協調性とIT対応力重視

賃金体系のポイント(長く働いてもらうための仕組み)
1. 就業規則、キャリア別の給与規定、退職金規定の作成
2. 中小企業退職共済制度、社会保険の加入
3. 全体ミーティング、院長スタッフ間の評価面接導入
4. 教育研修費の予算をとる
5. 土日夜間勤務について 36協定・加算手当検討

給与の注意点
1. 親族への給与は 職務対価の妥当性が必要
2. 非常勤医師への給与は 乙欄で源泉計算(日払より 月払の方が源泉は少ない)、交通費は実費相当のみ(実費を超える分は 給与になる)
3. 職員への給食費は 実費の2分の1以上 職員が負担している場合 非課税。残業、宿日直の食事代も非課税
4. 社宅費は 実費の2分の1以上 職員が負担している場合など 非課税。(その他計算式あり)
5. 職員レクリエーション費用は非課税。職員旅行費用は 4泊5日以内などの場合 非課税

【編集後記】
院内処方か院外処方かによって 初期投資額、求人などが大きく異なります。診療圏調査において 調剤薬局との近接性も確認の上 リスクヘッジ(在庫 固定費増加 設備投資額増大などのリスク回避)のため 院外処方を検討してはいかがでしょうか。コンパクトなクリニックづくりが 今の主流だと思います
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2009年05月20日

253 個人クリニックの開業 5

5.窓口現金管理のポイント 

電子カルテ活用は必須
1. 保険診療収入と自由診療収入を窓口日報で区分
2. 自由診療収入は 文書料、物品料、健診、自費などの内容ごとに区分し、消費税を収受
3. 窓口優待(スタッフ、家族などの窓口免除など)は、別管理し、福利厚生費、交際費として経理
4. 窓口未収や窓口返戻未払は 患者毎に別管理
5. 毎日窓口レジの現金残を集計し金種表作成、窓口日報と突合せ(差額が生じる場合 現金過不足処理)
6. おつり用現金をレジに戻し、翌日 預金通帳へ振込

経費支払は前渡精算方式がラク
1. 経費を使うのは 院長と小口現金管理者に制限
2. 毎月定額の小口経費用現金を補充し、経費支払のつど小口現金出納帳に記帳
3. 請求書の支払、給与の支払などは普通預金から行う(窓口現金預入用と経費支払用に通帳を分けたり、複数の診療所がある場合 診療所ごとに通帳を分ける)
4. 院長は事業用サイフと個人用サイフの2つを使い分け、事業用サイフに出金伝票を入れておくと 領収書のない場合やクレジットカード払の場合 対応できる

窓口資料の保存期間
1. 窓口のレジシート、小口経費の領収書などは、その事業年度末の2ケ月後から7年保存

【編集後記】
窓口業務を減らす仕組みはたくさんあります。IT化、インターネットによる予約管理、患者分析、書類整理棚と整理ルール、薬剤管理、診察券発行機などの設備投資など 窓口スタッフを増やす前に 仕組みや改善策を考えるべきです
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2009年05月19日

252 個人クリニックの開業 4

4.開業の手続き

個人診療所を開設する場合の保健所への手続き  
1. 診療所の所轄保健所へ開設を事前相談
2. 入院施設、X線装置がある場合 保健所へ事前相談の上 一定書類提出あり
3. 開設から10日以内に保健所に、診療所開設届と添付書類を提出
4. 医療法上の開設者・管理者の規定、広告規制を確認
5. 診療所・医療法人を承継する場合 事前相談の上、開設届・変更届を保健所へ提出

税務署・都道府県・市町村への手続き
1. 診療所の所轄税務署などへ 開業1ケ月以内に個人事業の開業届を提出
2. 税務署に 青色申告承認申請書を開業2ケ月以内に提出することにより、青色申告者の特典あり
3. 従業員に給与を払う場合、税務署に 給与支払事務所開設届や源泉所得税の納期特例申請書を提出
4. 届出書の提出により 在庫、固定資産の評価方法を選定できる(届出しない場合 法定評価方法による)

個人診療所を開設する場合の社会保険手続き
1. 従業員5人以上の個人事業者は 社会保険に加入し、新規適用届出を社会保険事務所に提出 
2. 従業員1人以上の個人事業者は労働基準局・ハローワークに労働保険関係成立届・雇用保険設置届を提出


【編集後記】
手続きを専門家に依頼するメリットは 税務については消費税還付、医療法人なりのイメージつくり、人事労務については 解雇しやすい就業規則づくりなどです
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2009年05月18日

251 個人クリニックの開業 3

3.設備投資と資金調達について   

医療設備の選定は投資回収性がポイント
1. 投資額とは、現金購入の場合 支払金額、リースや借入により取得した場合、調達金利を加算した金額のこと
2. その設備による収益見込額、費用削減見込額を算定
3. 上記2の金額×その設備の耐用年数が、投資額を上回れば投資回収性あり(より上回る投資を採用)
4. レセコンや電子カルテ、胃カメラなど機能劣化に要注意
5. 取得後のバージョンアップ、オプション、操作方法のイントラクションなども情報収集しておく
6. 周辺医療機関の自由診療設備を情報収集

借入で購入する場合、キャッシュフロー要注意
1. 年間の利益予測額+減価償却額−借入・リースの年間返済額が プラスになるように、借入返済期間を設定
2. 設備投資に充てる借入は、長期&固定金利から検討
3. 地方公共団体の制度融資、国金・信金など政府系金融機関の創業融資から検討
4. 第三者保証や不動産担保・預金担保により 金利を低く交渉できる場合 専門家に相談  

リースのメリット・デメリット
1. リースメリットは、設備の陳腐化リスクを回避できる、金融機関借入の保証枠を使わずに調達できる、開業時の初期投資が少ないなど
2. リースデメリットは、途中解約不可、修理コスト自己負担、トータルコストが購入より高くなるなど

【編集後記】
無料相談を行っていて一番多いのは 予想に反して開業10年以上の医療法人です。(若い個人開業医が多いと予想していましたが)税理士が決算申告書しか作成しない(医療に詳しくない)ので 今後何をしていいかわからない理事長からの相談が 3ケ月連続で きました。それでいて 事務や税金、会計のことは面倒なので 税理士まかせで 定款すらどこにあるか分からないとのことです。
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2009年05月14日

250 個人クリニックの開業 番外編

開業する前に必要な心構えとして、失敗例をいくつか紹介したいと思います

1.利益を上げる必要はないという考えの失敗
利益は悪と考えているケース、税金を払いたくないと考えているケース

このケースは 事業の失敗が予測されます。税引後の利益は 医師の財産増加分であり、事業の成功報酬を意味します。利益がないと、財産は増えませんし、利益を増やすためには、ムダな固定費をなくすことと 税金を払うことが必要です

ムダな固定費とは、クリニックの収益増加、固定費減少に貢献しない費用をいいます

2.お金がなければ 借りればいいという考えの失敗
このケースは 再生不能になる場合があります。借入返済の原資は 税引後の利益であり、借入返済のために、金融機関、消費者金融、医薬品卸、調剤薬局、検査会社から借入をしたり、支払をのばすことは、さらなる悪化を招き、破産などの法的措置を受けることがあります

利益減少傾向が少しでも出たら、その芽が小さいうちに 固定費を減らし縮小均衡を検討することが必要です。利益減少傾向(異常点)を発見する あんどん役を近くに配置すべきです

3.悪意の営業に気づかない失敗
稀に お金の使い方や営業マンを見る目が ゆるいケースがあります。事前に あい見積や固定費の必要性の検証をせずに お金を払うケースです

このケースも あんどん役になる人を近くに配置しておく必要があります
あんどん役は 親族にいれば一番望ましいですが、あんどん役の意見を 他の選択肢として聞きいれることが出来るかがポイントです。親族や先輩より 第三者の方が いいと思います

  
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2009年05月13日

249 個人クリニックの開業 2

 2. 開業形態の比較検証 

開業場所選び(外注より自製)
1. 診療圏調査の目的は、見込患者数の算定(厚労省の患者調査資料から、診療圏内の見込患者数を算定)
2. 人口統計(年齢別、市町村別)を取寄せ、地図に医療機関(診療科目)や人の集まる場所(駅、スーパー)を記載
3. 場所により異なるが、1キロ〜2キロを診療圏として、集患力を分析(現地調査、不動産会社聞き取りを実行)

診療所形態
1. 賃借(ビル診)・居ぬき承継(中古診療所を取得)は、初期投資が少ないメリットはあるが、従前の賃借者の利用状況、トラブルの有無、内装の制約、次の大型修繕時期、患者・スタッフの引継などの問題あり
2. 土地・借地権を取得し、クリニックを新築する場合、初期投資が大きく、患者・スタッフ集めをゼロからやらなければならないデメリットあり
3. 医療モール、老人ホーム内の開業も経営計画が必要
4. 院内処方の有無(慢性期医療の場合)、検査会社や外注先の選定、医療設備・レセコン・電子カルテの選定も診療所形態を検討と同時期に決める方がいい

診療所設計
1. 駐車スペース、待合室の雰囲気、医薬品の在庫スペース、スタッフ休憩室、診療スペース、ユニットや設備のレイアウトを、ヒトと頻繁に動くモノの動線分析・疲労分析を、専門家と話合いながら設計

【編集後記】
診療圏調査は統計資料をもとに専門家、リース会社に委託するケースが多いと思います。すべて外注するより、部分的に自分で作成することを勧めています。現地を見ながら どういう患者がどうのように来るのか どういうスタッフがくるのか をイメージできるので 次のステップ(広告や求人 経営計画修正)がラクになります
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2009年05月12日

248 個人クリニックの開業 1

1.開業までのスケジュール 

開業1年前から何をするか
1. 相談者選び、経営理念(開業目的、5年後の目標像など)・経営計画の策定
2. 開業場所、診療所形態(自己所有か賃借)、開業経緯(新規開業か承継)を比較検証
3. 診療所の設計と患者・スタッフの動線分析、医薬品在庫・医療設備のレイアウト分析
4. 医療設備、医薬品仕入先、検査・技工など外注の選定
5. 金融機関・リース会社との話合い
6. 看護師、医療事務、歯科衛生士などスタッフの採用
7. 院内印刷物、広告の外注・内製、マニュアルの作成
8. 保健所、税務署、社会保険・雇用保険の届出

相談者選び
1. 経営計画の策定、金融機関等との話合い、各機関への届出は、クリニック経営の専門家・顧問税理士
2. 診療所の設計、開業形態の相談は、不動産会社
  
経営理念・経営計画の策定
1. 経営理念は、目標・使命であり、全職員が共有化
2. 経営計画は、利益計画・設備投資計画・資金計画
3. 予想医業収益−仕入・外注−固定費−税金+減価償却−設備投資−借入返済より、収支把握
4. 予想医業収益=見込患者数×診療単価(診療科目別)

【編集後記】
経営計画をきれいに清書する必要はありません。その場で専門家と相談しながらノートの切れ端に書いたもので十分です。絵に描いたモチにしない事の方が重要です
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2009年05月11日

247 個人クリニックの開業 序章

勤務医の方が開業するまでの手引きと 開業後の注意点を 次回以降詳しく書いていきます


開業相談に際して まず次の事を伝えてます

1 まずは開業にあたり、借金しない方法はないか検討して下さい
自己資金がいくらあり、その範囲で運営できないか、無借金・無リースによる経営計画を立ててはいかがでしょうか


2 医療コンサルタントの方は 初期投資額が大きくなる提案(開業地、内装設計、広告)をすると思いますが、初期投資額を 5年分の予測利益の範囲内で抑えることを勧めています


3 IT化、マニュアル化、文書化により スタッフを増やさない業務効率化の仕組みと スタッフに長く働いてもらうモチベーション向上の仕組みを考えて下さい


4 他院の成功事例が役に立つとはかぎりませんが、失敗事例は必ず役に立ちます。身近にいる中小企業経営者、先輩開業医から お金の使い方や人の判断基準についての失敗事例を聞きだして下さい


 


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2009年03月13日

207 個人クリニックの経営計画 5

4.設備投資計画のポイント

中長期的な設備投資を計画する
1. 検査機器、医療機器、事務機器、内装リフォームなどの設備投資計画を立てる
2. 人を増やさずに、業務が効率化する電子カルテなどから設備投資を検討
3. 検査機器などの場合、費用対効果(どれくらいの利益を上げて、何年くらいで回収できるのか)を検証
4. 消費税の還付シミュレーションと合わせて、税金試算

設備資金の調達方法を考える
1. 利益を留保して、自己資金で購入する方法(最もトータルコストが安くすむ)
2. 利益計画を作成する際、欲しい設備の価格が、何年分の利益か算出し、5年以下なら自己資金購入を検討
3. 借入をして購入する方法(金利コストを負担)
5. リース(金利コスト負担、リース期間の途中解約ができず、リース期間終了後も再リース料を払うか解約する)
6. 借入かリースかの判断は、その設備の使用期間中のトータルコストで判断(機能の陳腐化が早い設備は、使用期間を短めに設定)

借入による設備投資の場合の注意点
1. 月の借入返済額は、月の減価償却額以下に設定すれば、利益とキャッシュのズレ(勘定合って銭足らず)が少なく、設備による売上増加分が、次の投資資金になる

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2009年03月12日

206 個人クリニックの経営計画 4

3.毎月のモニタリングと計画修正   

年間利益計画書を月間利益計画書に落とし込む
1. 目標売上、目標粗利益、固定費をそれぞれ12で割り、月間利益計画書を作成する
2. 季節変動(花粉症、インフルエンザ)を月間売上に加味
3. 利益計画書を絵に描いた餅にしないために、毎月 実際の売上、粗利益、固定費と比較検証する
4. 上半期終了時点で、計画と実際に大きな差異が生じた場合、上半期当年実績売上+下半期前年実績売上など実現可能な目標売上に修正

実際の売上、粗利益、固定費の算定方法
1. 毎月の窓口収入、請求収入から、毎月の売上を集計
2. 医薬品仕入・検査の請求書から、毎月の仕入を集計
3. 固定費は、窓口日報、預金通帳から毎月の経費を集計

実際の資金繰りが、計画より悪いと感じた場合
1. 事業用通帳残高が、1/1時より少なかったら計画修正
2. 目標売上が高すぎる場合、固定費の縮小均衡を図る
3. 接待費、飲食費、学会費、広告費、会費など通帳から引き落とされる経費を、必要か否か検証
4. パート短縮、残業縮小による雇用調整

固定費の縮小でも資金不足が改善されない場合
1. 薬価収益の検証(薬の保管・管理に人が必要な場合、概算人件費も考慮)、院外検討
2. 医療事務のコスト検証(電子カルテ検討)

【編集後記】
個人クリニックに 税務顧問が必要かどうかは、ケースバイケースですが、帳簿を整備し、医療法人をめざしている個人クリニックは、定期的に見てもらうことを お勧めします(特に医療に特化した税理士事務所でなくても、近くで信頼できる税理士事務所であれば 問題ありません)

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2009年03月11日

205 個人クリニックの経営計画 3

 2.利益計画書の作成手順

前年よりいい点、悪い点の把握から
1. 2期比較損益計算書から、前年よりいい点、悪い点を把握し、その原因を現場データから仮説する
2. 改善するための行動計画を作成(3年で改善するために、1年で何をすべきかの目標を考える)
3. 目標利益に改善データを考慮した目標売上を算定する

税引前の目標利益の算出方法
1. 院長が1年間で獲得したいキャッシュに、借入返済予定額と税金(所得税・住民税)を加算し、減価償却を控除した金額が、目標とすべき利益
2. 税金(所得税・住民税)=(獲得キャッシュ+借入返済−減価償却)÷(1−実効税率)
3. 所得税・住民税の実効税率は40%〜が目安。消費税・事業税も固定費として試算

税引前の目標利益から目標売上を求める
1. (税引前の目標利益+固定費)÷粗利益率 が目標とすべき売上高
2. 固定費とは、人件費、診療所家賃、減価償却費、その他の経費合計であり、上記の改善目標金額
3. 粗利益率=粗利益/売上高
4. 粗利益=売上高−(医薬品仕入額で上記の改善目標額−適正在庫高)
5. 目標売上が実現可能かどうか現場データから検証し、実現不能な場合 再度計算

【編集後記】
全てを院長一人ではできないかもしれません。顧問税理士や担当者が 確定申告書を引渡に来る際や、報酬を払う際に、わからない点を聞きながら、自身で利益計画を作成することをお勧めします
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2009年03月10日

204 個人クリニックの経営計画 2

1.経営計画書を作る前の準備 

2期比較損益計算書を作成し、差額原因の仮説を立てる
1. 売上高、粗利益、経費、事業利益の4つの金額を比較
2. 売上高を保険診療と自由診療に区別して比較
3. 売上原価を医薬品仕入と検査に区別して比較
4. 粗利益率(粗利益÷売上)を比較
5. 経費を人件費、臨時費用(修繕費など)、その他経費の3つに区別して比較

各月の推移から、異常月を見る
1. 売上高、粗利益、人件費の各月の金額の推移を見る
2. 売上高は、その月の窓口収入と請求金額の合計
3. 売上原価(医薬品仕入・検査)は、請求書の金額

経営計画書を数字遊びにしないために現場データ収集
1. 外来患者数、初診数、患者を層別化(男女、年齢、住所別に分ける)
2. 定期健康診断の有無、受診回数の頻繁さ、受診1回あたりの医業収益により、患者を区分
3. 時間帯ごとの待ち時間、1人あたりの診療時間を集計
4. 医薬品の発注サイクル、処方箋の枚数の集計
5. 各月売上金額と、各月現場データの比較から相関を仮説し、翌年 検証していく

職員一人あたりに換算
1. 上記データを職員1人あたりに換算して生産性を見る

【編集後記】
他の医療機関の成功事例に、目がいきがちですが、まずは、自己分析からスタートし、経営計画書を作ることを お勧めします
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2009年03月09日

203 個人クリニックの経営計画 1

序章 経営計画の必要性 

個人クリニックにも、経営計画は必要
1. 事業目的が、事業利益を院長に還元し、次世代に事業を承継することなら、経営計画は必要
2. 事業と家計の分離、給与と事業利益の違いを意識するのがスタート
3. 事業利益とキャッシュ、税金の関係を知る(税金を払わないと、事業は継続しない)
4. 経営計画とは、キャシュを増やすには、どれくらい事業利益が必要であり、そのために売上、経費がどうあるべきかの青写真

経営計画策定の前提
1. 事業用の現金・預金管理、レセプト管理、薬品仕入の請求書管理など帳簿の整備が必要
2. 計画するのが目的でなく、頻繁に差異分析をすること、計画をそのつど修正するのが目的
3. 確定申告は、所得税を計算するための書類(申告書)と、事業内容を計算するための書類(決算書)がある
4. 決算書は、事業利益を計算するための書類(損益計算書)と、12/31における事業財産価額を表示するための書類(貸借対照表)がある
5. 損益計算書の構成要素は、売上、売上原価、経費など
6. 売上−売上原価は粗利益であり、売上と粗利益は比例関係。経費は売上に関わらず、固定的
7. 売上−売上原価−経費は、事業利益

【編集後記】
20年の確定申告も完了し、決算書を見ることができると思います。普段 税理士まかせのドクターも、ぜひ決算書から 経営計画書を作ってみて下さい
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2009年03月06日

201 個人クリニックの確定申告 4

4.税務調査のポイント

税務調査が多い理由とその対策
1. 帳簿が乏しく、決算書では見えない事業やお金の流れを確認するため調査が多い
2. 1の対応策は、帳簿(窓口収入帳、事業用預金通帳、経費領収書綴り、仕入請求書、給与台帳など)を作成・保管すること
3. 個人事業主は、家計費を経費に入れているケースが多く、医師は高額所得者が多いので、調査が多い
4. 3の対応策は、建物が自宅兼診療所のケースや車両費・交際費が多いケースは、事業性を明確に表示すること(事業か家計か曖昧なものを 2分の1経費というのは不可)、
5. もれやすい現金取引が多いので、もれていないか確認するため調査が多い
6. 5の対応策は窓口とレジの管理を適正に行うこと(お金が入った時も、出た時も 内容を書く習慣をつける)

税務調査(任意調査)の注意点
1. 事前に税務書から連絡がきた場合、税理士に相談
2. 連絡なしで、現金や診療所の現況を調査する場合、税理士に相談の上、当日の診療に影響がない範囲で応え、後日 改めて調査日程を決める
3. 机を開けたり、パソコンを見たり、自宅に入るなど協力できない場合、その旨伝える 
4. カルテ提示を求められた場合、その理由を確認の上、一度保留し、税理士・弁護士に相談の上 判断

【編集後記】
規模や病床の有無に関わらず、富裕層の代表である医師は、税金リスクと隣り合わせしています。誰を税金の相談者に選ぶかで リスクは大きく異なると思います
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2009年03月04日

200 個人クリニックの確定申告 3

3.経費のあらまし   

医薬品仕入と減価償却のポイント
1. 医薬品を仕入れただけでは 費用にならない(仕入れて販売して、初めて費用になる)
2. 医療機械やレセコンなど長期間使用できる固定資産は、支払った時に、全額費用にならない(その固定資産の耐用年数にわたって減価償却費を計上する)
3. 青色申告者は、30万円未満の固定資産は全額費用可
4. 青色申告者は、5百万円以上の医療機器を早期償却可

交際費と福利厚生費の経費性がポイント
1. 医療事業に係る費用のみ経費算入可(医療か家計かどちらともいえない費用は経費にならない)
2. 交際費は、取引者への接待・慰安・贈答費用であり、事業目的に沿ったもの(反対給付性のあるもの、経営合理性のあるもの)
3. 福利厚生費は、従業員のレクレーション費、茶菓子代などで社会通念上妥当な範囲のもの
4. 会費は内容に応じて経費性を判断。入会金は5年で費用化、医師年金は経費にも、社会保険にも該当しない
5. 開業医の事業に係る費用のみ経費算入可(代診にあたり払った費用は 算入不可)

青色事業専従者への給与の活用
1. 配偶者や親族への給与は、税務署の届出が必要
2. 帳簿作成、レセプト請求、給与計算などの事務や経営管理などの職務対価として 妥当な範囲内のみ

【編集後記】
お客様向けに発行している小冊子をブログにして 今回で200回目になりました。相続→M&A→経理活用→医療の順で テーマを取り上げています。あまり読書の拡大は見込んでいませんが、私の能力向上にもつながるので 今後も続けていこうと思います。
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2009年03月03日

199 個人クリニックの確定申告 2

2.収入のあらまし

1月〜12月に診療した分を収入に計上
1. 1月〜12月分として、国保連合会・社保支払基金へ請求し決定した金額と窓口収入額を収入に計上
2. 社保は、(請求決定額−20万円)×10%の源泉所得税を引いた額が、振り込まれる
3. 矯正歯科の場合、1月〜12月に矯正装置つけた分の収入が、未収入でも収入計上する
4. 従業員を窓口負担なしで診療した場合 収入と福利厚生費を計上
5. 取引先、家族、友人を窓口負担なしで診療した場合 収入計上(経費は、内容により判断)

事業所得の収入に該当するもの
1. 保険診療収入(窓口収入+保険請求決定額)
2. 自由診療収入(労災、予防接種、健康診断、自賠責、文書作成、差額ベット代など)
3. 保険外収入(美容整形、健康食品販売、医療器具販売、矯正歯科)
4. 医業付随収入(薬剤仕入リベート、容器代、自動販売機収入、従業員負担食事代・家賃など)

事業所得以外の収入に該当するもの
1. 勤務医、嘱託医、産業医、学校医の収入
2. 医療機器・不動産の売却
3. 原稿・講演、医師年金など
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2009年03月02日

198 個人クリニックの確定申告 1

1.確定申告のあらまし 

青色申告の節税効果と記帳の面倒さ
1. 特別控除(追加経費)が10万円か65万円計上
2. 親族への給与が、計上可(職務対価としての妥当性が必要)
3. 損失が3年間 繰越可
4. 一定の医療設備に、早めに費用化できる制度あり
5. 青色申告者は帳簿により決算書を作成しなければならないが、白色申告者も帳簿は作成して税金計算をしなければならないため、青色申告を選択する方がよい
6. 医療法人なりを検討する場合、貸借対照表が必要であり、家計と事業を完全に分けた帳簿作成指導がポイント

青色申告者の帳簿作成のコツ
1. 窓口収入の明細書(保険診療、自由診療の内容がわかる資料)、レセコン請求資料、支払決定通知書は保存
2. 勤務医の支払調書、源泉徴収票は保存(なるべく日払いでなく、月払いにより 源泉所得税を月額計算した方が節税効果あり)
3. 事業用の普通預金通帳を作成し、窓口収入を毎日預け入れる方が 窓口収入の管理がしやすい
4. 薬剤、医療機器・医療消耗品、給与などは、振込や自動引落により 普通預金で行い、領収書・請求書を保存
5. 小口経費は、小口現金の出納帳を作成し、毎日 レジ残と 出納帳残を合わせる
6. 給与は市販の給与明細書などを作成し、1年間 誰にいくら支給したかの源泉徴収票を作成・保存

【編集後記】
白色申告だから帳簿不要と勘違いしている方がいますが、所得計算の前提となる帳簿がないと 税務調査で不利益が生じる場合があります。最低限 上記の帳簿は作成・保存した方が いいです 
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2008年12月22日

156 個人クリニックの開業手引き 2

2 開業してから 成否を分けるポイント


成功事例は 全ての事例に役に立つ保証はない
1.医療コンサルタントの成功ノウハウ(経営理論、事業計画、質向上事例、組織改善)は 知識として有効だが 開業前に詰め込まれても 吸収できない(インプットできないものは アウトプットできない)
2.まずは 親族のなかで、 医療経営、中小企業経営をしている人がいれば、開業前の心構えを聞く
3.成功している他院の事例より、どうしたら失敗するのかを 知ってから開業する方が いい


一度失敗した経営者から教わった 2つの失敗要因
1.人の判断基準を誤らないこと
2.お金の使い方を誤らないこと


人の判断基準を誤らないこと
1.開業医になると、たくさんの人が集まる、毎日 DMや、とびこみの営業がくる
2.面倒だからといって 全てを拒否すると(窓口で止めてしまうと)、必要な情報が集まらなくなる
3.その人が 経営者の役に立つ人なのか、お金を持っている医師から儲けたいだけなのか の判断基準が重要
4.もし 親族に医療経営者、中小企業経営者がいれば 人の判断基準を聞くのが 失敗しないコツ


経営者になると、歳をとるほど 人の意見を聞かなくなる
1.優秀な経営者は 人から たくさんの情報を上手く引き出し、その中から 自分に合うものを選択する
2.お客様と私(外部)の打合せの中で、若い私を持ち上げて たくさんの提案、意見を引出した社長は 経営判断を誤ることが少ない
3.外部の情報、意見、提案を 活用し、自分に合うものを選択する(外部に判断を委ねるのではなく、外部を利用する)
4.カンタンなようで、経営者と外部に たくさんの共通言語があり、時間を共有していなければ 出来ない


お金(事業経費)の使い方を誤らないこと
1.医師はお金について 緩い面がある(育ちがいいので、悪意に対抗できない時がある)
2.奥様や外部に 事後的にチェックしてもらうか、大きな支払は 事前に相談した方がいい
3.機械のリース、設備の分割払い、生命保険、広告費、人を雇う、借入をするなど 一時的な気分で決めないこと
4.どういうリスクがあるのか、どういう効果が得られるのか を検討するのが 重要

【編集後記】
開業医のお客様には 面倒でも 大きな事業資金の支払の際は 夜でも土日でもいいので 連絡していただくように しています。人の判断基準は 自分が経験している範囲内でしか 伝えられませんが 事業のお金の使い方については 専門家としての意見を お伝えできると思います

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2008年12月19日

155 個人クリニックの開業手引き 1

1 勤務医師が 開業するのに必要な心構え


サラリーマン医師と 開業医の違い
1.診療以外の雑務の多さ
2.手取り収入
3.同業者との競争
4.診療設備

診療以外の雑務とは
1.主に お金 と 働く人 の管理のことであり、サラリーマンにとっては雑務でも、経営者にとっては 主要業務になります
2.サラリーマン医師として優秀でも、開業医として優秀とは限らない理由は この雑務の処理スピードの差、奥様や税理士などの活用の差
3.見本にすべきは 町工場の社長。町工場の社長は 現場の製造、得意先への営業、仕入先への発注 金融機関からの資金調達 資金繰り計算、給与管理、経費管理まで 一人で行います
4.開業医になったら 診療を行う時間は 勤務医時代より減りますが 雑務は それ以上に増えます

診療以外の雑務を減らす方法
1.電子カルテの導入。診療以外の間接人員を徹底的に減らし、人の管理コストを下げる必要があります。レセプトの請求、領収書の発行、窓口管理など電子カルテ一元化により ムダな業務プロセスは 排除すべきです
2.経費管理、現金管理は 奥様に協力を依頼。窓口現金レジは 窓口収入のみとして、経費は小口現金を利用(不足のつど 普通預金から一定額補充し、小口経費ノート作成)、窓口収入は翌日 普通預金へ預け入れる、クリニック用の普通預金を作る
3.給与管理は 奥様に経験があれば 奥様が管理、奥様が未経験の場合 税理士へ手数料を払って依頼。データは 税理士まかせにせず、源泉徴収簿、社会保険届、年末調整資料は社内保管
4.資金管理は 税理士に依頼、資金繰り計算や資金調達方法など 相談しながら 判断
5.医療設備のリースか取得かの判断、給与をいくらにするか、医薬や検査は扱うか なども 取引業者と話合いながら 税理士に相談できたら 雑務の負担感は減る

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2008年11月24日

138 個人クリニックの改善ヒント

個人クリニックの改善 はじめの一歩

電子カルテ・レセコンの活用 
1 外来患者分析(外来患者を 層別に区分け)
年齢層別(10代、20代など)、診療科目層別、初診からの年数別、来院頻度別、処方箋枚数別
2 診療時間分析
混んでいる時間と 空いている時間の分析、情報提供の仕方、需要と供給のバランスを調整、待ち時間短縮


窓口ノート(電子カルテの日計表など)から 日別の利益計算を作成
1 1日の売上−(薬剤の概算仕入率+1ケ月概算経費の1日分)により 日別利益計算書を作成
2 差異分析に活用


改善基本ポイント 
1 クオリティー(院長やスタッフプロフィール紹介、施設紹介 患者対応マニュアル作成 )
2 清潔(清掃マニュアル作成 )
3 ターゲットに合った雰囲気(内装、BGM)

SWOT分析
1 S(強み)を O(機会)に投入し、弱み(W)を克服、脅威(T)を回避する策を考える
2 S(強み)は 差別的ノウハウ、固定客、スタッフが長い
3 W(弱み)は 資金不足、経費増、差別化なし、スタッフがすぐ辞める、
4 O(機会)は 周辺人口増加、健康ニーズ大、検診需要大、インターネットによる医師探し(評価)
5 T(驚異)は 競争相手増加、若い開業医増、インターネットによる医師比較、親が来ても 子供は来ない(都心へ引っ越す)

患者囲いこみの具体策
1 患者リスト作成(名前、住所、来院頻度、最終来院日、保険診療金額、自費診療金額)により 優良患者識別
2 定期健康診断、定期検診のDM、待ち時間の情報提供、法人向けサービス
3 通常の診療時間外(夜間)サービス、高齢者向けサービス、
4 垂直(調剤薬局)、水平(他診療科目)ネットワーク開示と共有。診療から薬局までの待ち時間短縮
5 インターネット、自動電話、メールによる予約受付 

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2008年11月23日

137 個人クリニックの事業承継

個人クリニックの事業承継

親族でない副院長に 事業承継する場合
院長の親族が 医師になるまでの 中継ぎなのか、完全に 副院長に事業承継するのかを 判断

副院長の院長昇格が中継ぎの場合
事業承継前に 医療法人なり を検討
院長所有の事業財産を法人所有へ移すことにより 事業用不動産の所有関係をシンプルにする
事業借入の債務保証分を 新院長の給与に上乗せする


副院長に事業承継する場合(MBO)
個人クリニックのケース
・院長所有の事業財産(医療機械、レセコン、診療備品)を 新院長に譲渡。時価がある場合は 時価により譲渡。時価がない場合 帳簿価格を再計算
・患者リスト(カルテ)を 新院長に譲渡。医療利益の何年分かを算出
・事業借入や リース残債の名義を 新院長に変更(引継)が出来るか 金融機関・リース会社と話合い
・診療所を賃借している場合 保証金の精算の上 新院長と家主と再契約(保証金支払)
・診療所を院長が所有している場合 新院長に売買するのか 賃貸するのか検討する
・新院長に 上記金額の原資があるかがポイント
・個人事業者は 退職金を支給できないことに注意


MBO(クリニックを事業承継する)メリット
時間節約(新規開業するより 早く 経営が軌道に乗る)


MBOのデメリット
前院長の医療トラブルを 同一視される
前院長の患者が そのまま来院するとは 限らない


事業承継までの行動リスト 
1 看護師、医療事務は継続雇用か(誰を残すか)、新規採用か決める
2 患者、社内、取引者(調剤薬局、検査会社など)への紹介 
3 経理、お金の流れを把握
4 前院長は完全引退か 相談役として給与を払うのか決める
5 医療法人なりのタイミングを考える


【編集後記】
事業承継のポイントは スムーズに事業承継を行うことではなく、新院長が 前院長の安定路線に いかに早くのれる体制を作れるかにあります。事業承継後に 患者が継続して 来院する仕組みが必要です

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