2012年11月26日

1111 保険医等の名義貸しについて

保険医等の名義貸しにより 行政処分が生じるケース

名義貸しにより
・診療報酬の不正請求に至ったケース
・無資格者が医療行為を行ったケース




名義貸しをした保険医等の行政処分の重さを決めるポイント
1.診療報酬の不正請求に使用されると知っていたか
2.無資格者が医療行為を行うと知っていたか
3.名義貸しの期間は長いか
4.名義貸しにより報酬を得ていたか
5.勤務の実態はあるか(他の病医院に勤務していないか)



名義貸しをした保険医の行政処分の例
1.次以外は 保険医の取消
2.名義貸しの期間が極めて短い場合 戒告または注意
3.名義貸しの報酬を得ていない場合 戒告または注意
4.診療報酬の不正請求に使用されると知らなかった場合 戒告または注意



名義貸しとして目を付けられやすい医療機関等
・コンタクトレンズ販売店を併設した眼科クリニック
・エステサロンを併設した美容クリニック
・介護事業を行っている病医院
・ネット医薬品販売を行っているドラッグストア
・院長がコロコロ変わる診療所
・消費者トラブルが多い病医院など


【編集後記】
名義貸し報酬は、おこづかい程度が多いです。さらに課税もれのケースもあります。おこづかい程度でも 保険医等を取り消され、勤務先から注意を受け、さらに重加算税など過大な税金を払うことになるのですから、受けるべきではありません

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2012年11月01日

1091 増収減患(売上増加&患者減少)に要注意


増収増患(売上増加&患者増加) と 減収減患 に対する院長の反応
増収増患 と 減収減患 に対して
次の具体的なアクションを考えることが多いです


増収増患時は 積極的な行動がとりやすい
減収減患時は 行動せざるえない ということだと思います


減収増患 に対する院長の反応
減収増患に対して院長は
・特に対策を講じない
・患者単価や受診回数を増やすように 診療をコントロールする
・職員、医師を増やして 増患に対応する
・勤務医向けの診療マニュアル(患者待ちが多い場合、通常の場合の両パターンのマニュアル)を作成する  などの措置を行うことが多いです


減収増患の時は 異常値か問題なしか 判断するために もう少し掘り下げて調べた方がいいと思います。判断するポイントは
1.粗利益(=売上−薬品・外注検査・技工)は 減益か、粗利益率は変動していないか
2.労働分配率(=人件費÷粗利益)は 適正範囲内か です

減収増患は 一時的現象や成長を意味するので 問題ないことが多いです


増収減患 に対する院長の反応
・増収減患に対して 院長は 増収減患の原因を見ない
・特に分院管理において (短期的な)収益・キャッシュは確保している と評価する
・増収だけ見て、患者数(実患者数=件数)の増減は見ない など

そもそも問題視されないため 
増収減患は 次のアクションに 結びつきづらいのが ポイントです



増収減患が数ケ月続く場合 次の項目はチェックすべきです
・患者単価→患者負担金はどれくらい増えたのか
・受診回数→月受診回数はどれくらい増えたのか
・診療行為別点数→診療行為(品質)は低下してないか  
・患者数の推移、特に主要患者層の変化
・粗利益、労働分配率の変化
・個別指導への対応

特に 開設の古い医院の 増収減患は要注意です。増収減患は 長期的には 患者流出につながり 成熟期にある医院が 衰退期に入った兆候だからです



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http://blogs.dion.ne.jp/yoshidama102090/archives/cat_356876-1.html 医療経営(3)
http://blogs.dion.ne.jp/yoshidama102090/archives/cat_369250-1.html 医療経営テキスト
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2012年09月23日

1062 事務長は病医院の安定経営の要

事務長が経営基盤を作れないと、病医院の経営は安定しない
事務長が事務屋(事務作業しかやらない)や総務屋(何でも屋)では 病医院の経営は不安定


事務長に求められる役割は
1.患者、職員、儲け のバランスをチェックする
2.財務管理の基盤をつくる
3.新しい事業をつくる



患者・職員・儲け のバランスをチェックするとは
「儲けを無視した患者サービス」
「職員を無視した院長独裁経営」
「患者を無視した儲け主義経営」など
患者・職員・儲けのバランスの悪い病医院の経営をチェックして、院長に直言することです

事務長は 患者、職員、儲け のバランスを考えた経営を 院長に直言すべきです
経営に興味のない事務屋、院長のイェスマンには これができません



財務管理の基盤を作るポイント 
元会計事務所職員、元銀行員など 数字を扱ってきた人が 事務長をやると、粉飾決算、脱税申告、甘い現金管理、中途半端な設備投資計画に 陥りやすいです

財務管理の基盤が整っていない中で 数字だけで解決しようとすると、小手先の対応しか出来ません

事務長は 経理会計業務の見直し、予算制度・部門管理の導入、設備投資・事業投資の判断、
コスト削減、決算の適正化など 財務管理の基盤をつくるべきです




新しい事業をつくる考え方
安定経営とは、リスクを回避する という意味ではありません

不採算事業の撤退、M&Aによる拡大、新規参入などの変化を起こす行動は 安定経営を持続させるために重要な要素です

事務長は 安定経営を維持しながら、院長や病医院に 変化(不安定)を起こす行動を 刺激すべきです 


そんな優秀な事務長は、うちの病医院には来ない と思われる 院長は
今の事務長、監事、顧問など院長まわりを見直すべきです



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2012年07月07日

1009 消費税増税に備えて 院外処方にする

消費税増税に備えて、医薬品事業をどうするか、組織をどうするか 考える必要がある

院内処方の医療機関の損税(払っても、消費税計算上 控除できない)は 消費税増税に伴い、さらに広がる


特に「高齢者など古くからの患者が多い内科」は 院内処方が多く、体制自体を再構築せざるえない 



消費税増税に備えて 再構築すべき体制

1.院外処方にして 投薬料自体を切り離す

2.消費税対象売上のうち 医療以外の収入をMS法人へ移転する
  → 少しでも、課税売上を減らして免税事業者・簡易課税事業者へ

3.分社化(複数の医療法人)を展開する
  → 分院の法人化(グループ経営)により 課税売上を減らして免税事業者・簡易課税事業者へ
  
  → 市町村の受託医療、健診事業収入の分散により 課税売上を減らして免税事業者・簡易課税事業者へ


※ 個人医院は 医療法人なり することも 税金対策上 有効

税金対策の基本は 税目分散、所得移転、課税年度分散にある

医療法人制度は 利益を 個人と法人に分散できるので有効



消費税増税に伴うキャッシュ増減を試算する

自由診療患者の収入増加分−医薬品卸など経費の消費税増加分−納税消費税の増加分+損税による法人税の減少分=いくらキャッシュアウトが増えるのか

売上の上限は決まっているので 収支のつじつまを 合わせるために キャッシュアウト分のコスト削減が必



院外にできない理由を再確認する

分業率が上がっている現在でも 院内処方を継続しているには 相当の理由があるはずだが、再度 長期的な視点での見直しが必要

調剤事業での利益より 別の事業での利益確保の方が容易


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http://blogs.dion.ne.jp/yoshidama102090/archives/cat_329448-1.html 医療経営(2)
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2012年05月31日

984 副院長(相続人でない医師)に医院承継するポイント

医院承継の前に検討する事項
1.医療法人と個人医院の医院承継の違い(医療法人の方が承継しやすい)
2.院長自身の相続問題
3.ベテランスタッフ(特に院長の右腕)の処遇


医療法人と個人医院の医院承継の違い

医療法人を承継するとは
1.理事長、施設管理者を受託すること
2.医療法人の経営責任(患者、職員ほかに対する責任)を受託すること
3.医療法人の借入債務を個人保証すること
4.医療法人の出資持分を所有すること
5.医療法人の議決権(社員)を1口持つこと


個人医院を承継するとは
1.院長、施設管理者を受託すること
2.医院の経営責任を受託すること
3.医院の借入債務を個人負担すること
4.医院の財産を譲り受けること


院長自身の相続問題のポイント
1.相続トラブル、相続税の納税資金不足は生じないか
2.相続トラブルが起きそうなら、公正証書遺言や生前贈与は必要でないか
3.相続人と後継院長にトラブルが起きそうなら、養子縁組は必要でないか
4.相続税の納税資金対策として、生命保険や退職金は必要でないか


ベテラン職員(特に院長の右腕)の処遇のポイント
医院承継を受ける場合 次の事項を了承すべき


1.医院承継後 前院長は 経営に口を出さない
  (困ったときは新院長から意見を聞ける関係なら尚可)
2.医院承継後 前院長に 会長職など肩書きを与えない
3.前院長の引退と同時に 前院長の右腕(院長夫人、事務長、看護師長など)も引退
  (前院長の社外人脈を引き継げれば尚可)


医院承継は 医院内の人事において、前院長の継続ではなく、新院長のリスタート と考えて 新院長が自ら体制を作る方がうまくいく



医院承継でやってはいけないこと
1.新院長が 雇われ(出資持分のない医療法人理事長)
2.コンサルタントや仲介会社の入った承継
3.新院長が前院長の経営スタイルと全く同じ
4.新院長が中長期計画を持たない


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2012年03月18日

928 MS法人に合う会社形態は

今後、医療法人の営利性排除の観点から さらなる規制が想定される MS法人について どの会社形態がいいのか考えました


実際 MS法人の会社形態として 多いのは
・株式会社
・設立費用の安さから 合名会社、合資会社、合同会社
・介護の場合 NPO法人


合名会社、合資会社は 無限責任である点から MS法人としては リスク大
現在 合資会社である場合 早めに 株式会社などへの組織変更を検討した方がいい


合同会社(LLC)は 株式会社と ほぼ同じだが 節税に使いにくい
合資会社や合同会社の持分会社は 加入できない節税制度がある
対外的な認知度も低いため 金融機関などの信用度も低い傾向がある

共同経営なら 合同会社に 配当還元の自由度のメリットがあるが
一人会社なら 配当還元の自由度は関係ないため、合同会社メリットはない


LLPなど パススルー課税の会社形態は 節税に ならない
パススルー課税は 個人に所得を集中する制度のため、二重課税排除が節税にならない

税制の流れは 法人減税&富裕者増税にあり、LLPなど パススルー課税は 増税になる可能性が高い


オーソドックスだが、MS法人としては 株式会社が妥当
現在 合名会社、合資会社、合同会社であるMS法人は 株式会社への組織変更を検討すべき


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2011年12月07日

853 拡大時の決算書の見方 (歯科)

歯科のフリーキャッシュフロー(次の戦略資金)の使い方は 組織づくり

一時的な自由診療収入の増減より 保険診療収入減少の方が重要

保険診療収入が減少した(または前年と同じ)場合 要注意→患者数の増減、患者単価の増減、診療日の増減など徹底分析した方がいい

競争が激しい歯科市場において、スケールメリットによる収益構造をつくることで収益獲得を目指す方が重要であり、患者単価の減少は致命的

販売促進費より 組織運営費の方が重要
担当医が変更しても患者単価が減らない体制(医療の均質化・標準化)つくりに フリーキャッシュフローを使う

組織運営費とは
・歯科医師増員のための給与、採用費
・退職金の留保額
・運営マニュアル作成費
・社内レクレーション費用など

組織づくりに成功したら 店舗開発費、M&A、定期的な設備投資(ユニット、レセコン、内装)に フリーキャッシュフローを留保する

定期的な設備投資は 減価償却相当額を フリーキャッシュフローから留保

店舗開発費、M&A資金は 金融機関借入がどこまでできるか算出しておき、不足分を計画的にフリーキャッシュフローから留保

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852 拡大時の決算書の見方 (医療)

フリーキャッシュフロー(税引後利益+減価償却+役員報酬)の配分の考え方
フリーキャッシュフローは 税引後の余剰資金(借入返済前の)であり、次の戦略資金を意味。
フリーキャッシュフローを 次の柱をつくるために投資するか、弱点を克服するために投資するか、強みを強化するために投資するか 決断するのが 院長、理事長の仕事


次の項目には どれくらいのフリーキャッシュフローを注入(留保)するか
・医師、看護師の増員に伴う給与
・大型修繕の当期留保額
・設備投資額
・退職金の当期留保額
・人材紹介会社手数料の予算
・広告宣伝費の予算
・役員報酬など


上記の投資額・留保額が フリーキャッシュフローを超える場合
優先順位をつける、金融機関などから資金調達する などの検討が必要。事務方としては 借入よりフリーキャッシュフローの範囲内で投資したい と考えるケースが多いが 院長が次の戦略上必要と感じたら 借入しても実行すべき

競合医療機関の状況、診療科目、病床規模により 優先順位は変わるが、中小病院は 医師等の増額給与、人材紹介手数料、設備投資は優先順位が高く フリーキャッシュフローを超える投資の場合 縮小均衡するか、金融機関から資金調達して拡大投資するかの判断が必要

とくに 医師1人あたりの稼働病床数の推移から 投資額の優先順位をつけるケースが多い。弱点克服型か、強み強化型か、バランスをとるか 院長・理事長の決断が必要。院長のカン、経験、度胸がたより


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2011年11月18日

836 滞留債権の管理(医療機関)3

3.医療機関の債権管理のあらまし(3)

次の比率を毎月追跡し、請求と入金のズレを分析する
1. 値引き率=審査減(値引き)÷売上
2. 再請求率=再請求金額÷売上
3. 手数料率=カード会社手数料÷売上
4. 滞納債権率=滞納債権額÷売上

※手数料率>滞納債権率の場合 カード取扱についての利便性、必要性を再検証

請求金額と入金額の主なズレ
1. 保険請求金ズレ:記載不備、記載誤り、審査減
2. 窓口負担金ズレ:事務ミス等による患者返金・再請求

保険請求金ズレの対応ポイント
1. 毎月の保険証の確認をチェックリスト化
2. 保険証から転記する作業を削減(電子カルテ化)
3. 診療内容ミス、病名と診療内容の不一致など医師側のミス事例を文書化、マニュアル化
4. レセプト返戻管理表の作成、共有
5. レセプト点検回数の増加、研修会の参加を検討
6. 審査減項目の再審査基準を作成
7. レセプト計算の内外判定(内製か外注か)の有利判断

そのほかの入金ズレの対応ポイント
1. 窓口負担金ズレは 発生時の初期対応(患者への連絡)がポイント
2. カードのボーナス払による運転資金ズレも要注意

【編集後記】
レセプト計算の外注化は あまりお勧めしていません。外注化により 病医院としてIT化に遅れるリスク、経営データ流出リスク、経営データを院内で活用しきれていないリスクがあると思います


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2011年11月17日

835 滞留債権の管理(医療機関)2

2.医療機関の債権管理のあらまし(2) 

少額の入金遅れ(滞留債権)に対して、回収行動がとれなければ、大きな損失につながる→塵も積もれば山となる

次の場合 滞留債権の予防策として 預り金制度が有効。 預り金制度は 事前に一部入金し、預かり証を発行
1. 高額の入院料、手術料、分娩料、自由診療の預り金
2. 夜間外来(窓口レジ締め後)の概算預り金
3. 保険証忘れ自費の預り金など
4. 預り金制度は 精算事務が煩雑になるデメリットあり

そのほか滞留債権の予防策として 有効な方法
1. 医療契約に保証人を付ける
2. 薬品引渡・退院手続は 患者負担金を受領後に行う
3. 患者相談窓口を設置し、所得調査、分割収入計画の作成、支払誓約書の作成を行う
4. 滞留債権者のクレーム履歴を文書化・共有化
5. 自由診療に与信上限を設ける

滞留債権発生時の対応の流れ(詳細後述)
1. 窓口未収が生じたら、すぐ担当医・患者相談窓口・院長へ報告。回収方針を決める
2. 電話督促→郵便督促→訪問督促→法的解決
3. 保険者請求

訪問督促や法的解決は 費用対効果が低い回収方法であり、予防、発生直後の対応が回収率に大きく影響する


【編集後記】
トラブルは法律が解決してくれると考えているかもしれませんが、法律には がっかりすることが多いです  


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2011年11月16日

834 滞留債権の管理(医療機関)1

1.医療機関の債権管理のあらまし(1) 

債権管理は 在庫管理と同様、経営管理の要であり、管理が行き届いてないと大きな損失につながる

債権管理の目的
1. 請求もれの発見・防止
2. 入金遅れ(滞留債権)の予防・発見・対応
3. 請求金額と入金額の差額の原因分析・対応

主な請求管理書類
1. 保険者別(社保、国保など)の請求入金管理表
2. 窓口未収金について患者別の請求入金管理表
3. 窓口負担金修正について 患者別の返金額・再請求額の入出金管理表
4. 前受金(矯正歯科、入院、自由診療)について 患者別の前受金管理表、進捗工程表
5. クレジットカード会社別の入金管理表など

請求もれの発見・防止に有効な方法
1. 記録もれの多い診療行為について チェックリスト、マニュアルを作成
2. 緊急時の診療行為について すぐに記録できるように、ひな形(チェック方式の請求伝票)を作成
3. 薬剤の入出庫帳と突合し、薬剤の記入もれ、使用数のミスを発見・防止
4. 診療のつど電子カルテに入力。まとめて一括処理をしない。事務側で転記作業をしない

【編集後記】
滞納債権を考える前に 請求もれがないか考える方が優先順位が高い。院長主導の診療所は請求もれが起きにくいが、分院がすすむと 請求もれが増えてくる


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2011年11月15日

833 滞留債権の管理(医療機関)序

医院運営において 重要な3つの管理と その管理目的は

1.現金管理→現金過不足を減らす
2.在庫管理→不良在庫を減らす
3.債権管理→不良債権を減らす

3つの管理能力の差が 経営力の差、組織運営力の差


医院における債権管理のポイントは 窓口不払金対応

窓口不払金とは 患者が提供を受けた保険診療行為、自由診療行為について 患者が窓口で払う対価を払わないこと 

特に高額になりやすい入院、手術、自由診療全般は 滞留化しやすいので、次の手当てが必要

1.前金や所得調査、保証人など予防策
2.初期対応、法的対応のマニュアル化 詳しくは次回以降 整理


窓口不払金対応は 院長マター

事務まかせでは 初期対応が遅れ、泣き寝入りが多くなる。マニュアルに沿って窓口不払金対応がされていれば、たとえ その患者が来なくなっても問題ない(責任は追及しない)ことは 全職員で共有すべき


患者からのクレーム対応マニュアル、ケースメソッドの情報共有も必要

窓口不払金は 経済的問題もあるが、クレームの裏返しであることも多い。滞留債権管理とともにクレーム対応についても マニュアル化、情報共有が必要


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2011年11月03日

822 院長のための院外処方チェックポイント

分業は医院経営において、古くて新しいテーマなので、常に検討が必要。医院の収益向上より、薬局の体制を知るのが 院外判断のポイント


分業の提案を受けたときのチェックポイント

1.医院の収益メリットより 薬局の体制チェックの方が 重要

2.上場して広域展開している薬局が いいとは限らない(薬局の体制チェックの方が重要)

3.マンツーマン、門前薬局が主流の時代は変わるかもしれない。面分業でも薬局の体制が十分なら 分業メリットは変わらない

4.裏のバックマージンやリベートなど利益供与は割が合わないので要求しない


薬局の体制をチェックするポイント

1.処方箋のみの薬局は経営が安定しているが、反面 医療行政の影響を受けやすい。処方箋以外の展開をしている薬局の方が 経営基盤は強い

2.インターネットや卸からの情報収集により、薬局の求人採用、労働条件、教育の体制が整っているか調べるのがいい。薬剤師の確保と教育の体制が整っている薬局の経営基盤は強い

せっかく医院収益向上のため 院外にしたのに、患者自体が他院に流れることもある。患者負担金は増えているのに 教育体制が整っていないため十分な薬の指導・管理が受けられなければ 患者は医院自体を変えるかもしれない


バックマージンやリベートの要求は 自分の首を絞めている

・同一敷地内開設、処方箋枚数に応じたバックマージン、地図誘導など 第二薬局行為は 関連規則で禁止されており、許認可で営業している医師にとって処罰は 経営上大きなマイナス

・院長や院長親族への利益供与は 薬局側で交際費など課税していれば 個人課税リスクは減るが、長く慣習化する傾向があるため、課税されたときに過大の税金を払うリスクがある

・医院の人件費、駐車場などの家賃、看板代、備品消耗品、クレーム示談金など経費を薬局へ付け替えするのは 狭い医療業界の中で 噂になりやすく、信用を低下させる



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2011年03月26日

667 医療機関の計画停電対応ほか 

思いついたかぎり、調べたかぎりのことを書いてみました。ほかの方法がありましたら ぜひコメント下さい


■計画停電について
・患者負担金を後日収入する場合 未収金管理(あいおうえお順でノートに手書きするなど)をする
・すべての医療機器、レセコンカルテ類、PC機器について 無停電装置の再確認する
・オンライン予約を廃止し 電話予約のみにする
・予約管理をシステムでなく、ノートにする
・自家発電設備の購入
・計画停電に合わせた診療日、診療時間に そのつど変更
・計画停電ブロックの異なるエリアに 分院、サテライトを開設
 (一時開設は不可。行政側で 通常の医事について 質問や相談の対応困難)
・往診対応
・公立病院の手術室の利用


■休業手当について(計画停電に合わせた休業分の給与)
・休業手当(基本給の6割)の支給義務なし
・有給消化で対応可


■エアコン停止対応
・電力消費量の少ないガスエアコン、スポットエアコンに変更(蓄電バッテリーで対応)


■一酸化炭素中毒について
・石油、ガス、七輪、カセットコンロ、携帯発電機による一酸化炭素中毒事故発生→換気が必要


■水の規制について
・水なしで洗浄できる準備をする
・ガス滅菌機の利用
・使い切りの医療用消耗品の利用


■人工呼吸器等使用の在宅療養患者について(厚生労働省通達)
・メーカーと協議しつつ、停電期間中は代替機器の配布、貸し出しなどの対応を行う
・人工呼吸器の内臓バッテリーの有無と持続時間、作動の再確認
・人工呼吸器の外部バッテリーの準備及び事前の充電
・蘇生バックによる人工呼吸の実施の準備
・患者との緊急時連絡体制の再確認


■減収予測について
・保険診療の受診抑制は 20%を予定して資金繰りをくむ
・高額な自由診療は さらなる大幅減少を予定して 賞与・退職金の支給、設備の取替投資、人員の補充採用を慎重にする
・現在 資金収支が赤字の場合 セーフティーネット融資・保証、雇用調整を検討する
・金融機関や行政、患者、取引者の動きが予測つかない状況で 条件変更折衝は慎重にする
・既存の所得補償保険(医師会、民間保険会社含む)の加入状況の確認
・連鎖倒産防止策として 取引者から 小切手や手形の入金は しない(現金預金のみ)
・院内処方で 投薬比率の高い内科などは 医薬品の在庫管理、広域卸からの調達情報、代替卸・同効医薬品の選定の準備
・検査を委託している場合 検査会社からの情報収集、代替検査会社の選定
・医療機器の多い整形外科の場合 計画停電対応
・検査を院内で内製また院内外注する場合 計画停電時の対応、主要スタッフの連絡手段を確保

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2011年02月09日

645 診療所の計数管理 8

8. 費用と収益の対応関係から自己評価する 

費用と収益の対応関係に異常がないか、改善点がないか
1. 費用と収益の対応とは 当期の収益と 比例関係のあるもの&期間対応するものを 当期の費用とすること
2. 医薬品のうち 費消していない在庫は 当期の費用としない(収益と比例的に対応)
3. 長期間の収益に貢献する固定資産は 耐用年数に応じて 減価償却により費用化する(収益と期間的に対応)

費用を変動費と固定費に分けて考えることがポイント
1. 変動費とは 医療収益増減とともに比例的に増減する費用→薬剤費、検査費、技工料、委託料、残業代
2. 固定費とは 医業収益と期間対応するが、医業収益の増減(一定の範囲内)に関わらず 変わらない費用→人件費、家賃、減価償却費、リース料、借入利息

費用と収益の対応関係を見るポイント
1. 変動比率(=変動費/医業収益)の増減原因を分析→前年比で数%の違いでも原因分析が必要
2. 院外処方・検査・業務の内製か外注かの判断に際し変動費率の推移を予測できる
3. 固定費の増減率から 科目ごと収益貢献性を検証する→現場の要請で固定費増加する場合の妥当性を検証
4. 設備投資をする場合 費用と収益の対応関係を予測→設備投資の回収性・妥当性を事後検証
5. 診療所別、診療科目別、保険・自由診療別の分析が有効

【編集後記】
診療所経営に計数管理が必要かときかれたら、必要と答えますが、医師・歯科医師に計数管理の知識が必要かと聞かれたら、異常点がわかる程度でいいのでは と答えると思います。数字を考えるより 診療や患者に集中した方が 結果がいいと考えています

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2011年02月07日

644 診療所の計数管理 7

7.固定資産と借入金を自己評価する 

固定資産台帳により自己管理する
1. 固定資産のみでなく、薬剤・消耗品・事務用品の物品受払簿を作成し、入出庫数、残高数、担当者、内容を記載
2. 固定資産・薬剤・消耗品等も 現金と同等の啓蒙教育を行い、盗難・私的流用を抑止する
3. 固定資産は使用期間、大型修繕・定期保守コストを記録し、安全管理や劣化品廃棄の基準づくりに利用

固定資産の投資回収性を自己評価する
1. 固定資産とは 建物、附属設備、器械、備品、ソフトウェアなど長期間の収益に貢献できる資産
2. 投資回収率の評価=回収額/固定資産の投資額
3. 回収額は その固定資産に係る収支差額。金融機関からの借入の場合 調達利息をマイナス
4. 固定資産投資額は 固定資産取得コスト

固定資産と借入金の関係を自己評価する
1. 借入金が平均月商の何ケ月分か見る→借入金残高/平均収益)。6ケ月分より多い場合 要管理
2. 固定資産の資金調達源泉を見る→固定資産残高÷(自己資本+借入金等)。100%超の場合 要管理

リース資産の管理
1. 会計処理に関わらず、総リース料等を固定資産として リース債務を借入金等として 固定資産と同等管理

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2011年02月03日

642 診療所の計数管理 6

6.人件費を自己評価する 

業務簿(現場データ)から自己評価する
1. 業務内容ごとの業務時間と人件費の関係が適正か 自己評価する(業務対価として妥当か)
2. 業務対価として妥当でない場合 業務をなくす、業務を一緒にする、業務の順序を変える、業務を簡素化する
3. 業務簿分析は 外注によりコスト削減できないか、残業が必要かの判断にも利用可能
4. 人事考課、給与制度、昇給、目標設定など管理資料としても利用可能
5. データ収集を続け、経験数値を増やしていくことが、自己評価の精度向上のコツ

人件費(会計データ)から自己評価する
1. 人件費とは 給与、賞与、通勤交通費、法定福利費、社宅借上料、退職共済金の合計
2. 主な人件費指標は売上高人件費比率、社員1人あたり売上高、社員1人あたり人件費、患者1人あたり社員数 
3. 診療科目別、担当医別、月別、年別に集計し 前年、前月と比較
4. 売上高人件費比率とは 人件費/医業収益のこと   
5. 社員1人あたり売上高とは 医業収益/職員数のこと 
6. 社員1人あたり人件費とは 人件費/職員数のこと  
7. 患者1人あたり社員数とは 患者数/職員数のこと
8. 人件費指標が悪化している場合 業務簿分析、収益分析の上 縮小均衡策、人件費の変動費化を検討

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2011年02月01日

641 診療所の計数管理 5

5. 与信を自己評価する(2) 

金融機関は営業キャッシュフローを見ている
1. 営業キャッシュフローは 本業収支を意味する
2. 営業キャッシュフローとは キャッシュフロー計算書の営業活動キャッシュフローのこと
3. キャッシュフロー計算書(間接法)は 利益とキャッシュのズレを知るための書類。貸借対照表差額により計算

営業キャッシュフローの計算方法
1. 損益計算書の営業利益+減価償却費±売掛債権・在庫・買掛債務等の増減
2. 試算表の月末残−月初残がプラスの場合 売掛債権・在庫はキャッシュフロー計算上 マイナス
3. 試算表上の月末残−月初残がマイナスの場合 売掛債権・在庫はキャッシュフロー計算上 プラス
4. 買掛債務は売掛債権と逆

営業キャッシュフローの見方
1. 営業利益が黒字で 営業キャッシュフローが赤字の場合 売掛債権・在庫の不良性調査が必要
2. 恒常的に営業キャッシュフローが赤字の場合 診療科目別・施設別・担当医別に計算し、撤退判断が必要
3. 営業キャッシュフロー<借入返済額の場合 新規借入困難のため 営業利益改善が必要
4. 営業利益黒字、営業キャッシュフロー黒字の場合 安定成長期にあるため、新規事業投資 改善に利用

【編集後記】
金融機関や債権者の視点から重要な計数管理指標を 自己資本比率と営業キャッシュフローの2つ上げました。財務指標はたくさんあるので この2つを中心に 掘り下げる方法をお勧めします

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2011年01月27日

640 診療所の計数管理 4

4.与信を自己評価する(1)

金融機関が自院を どのように評価しているか知る
1. 医療機関は金融機関からの資金調達割合が高い
2. 金融機関の与信が低い場合 医療機関の利益を圧迫し、計画的な設備投資ができない
3. 金融機関の与信は 貸借対照表・損益計算書により、財務の安全性、収益性から決まる

自己資本比率により長期的安全性が評価される
1. 自己資本比率=純資産/総資産
2. 安全性の目安は15%〜20%以上
3. 医療法人が 純資産(自己資本)を増やすには 利益を蓄積するほかない(増資困難)
4. 医療法人の理事借入金は 与信上 自己資本
5. 個人医院は自己資本を明示できないので 与信上不利

個人医院は部分的貸借対照表で長期安全性を示す
1. 貸借対照表科目から家計部分を除外するのがポイント
2. 窓口現金の収支管理・残高管理をする
3. 事業用通帳により収支管理し、家計分を通帳から除外
4. 事業用通帳から 事業主給与相当額を毎月定額引落し、そこから家計費を支払う
5. 発生主義により、保険請求時に収益計上し、薬品・検査の納品時に費用計上
6. 固定資産、借入金から家計分を除外
7. 上記より部分的貸借対照表を作成し、貸借差額が自己資本

【編集後記】
個人医院や 個人体質の残る一人医療法人は 与信(第三者の評価)を意識した方がいいと思います。家計と事業のグレー部分を 少なくするのが 第三者評価を上げる第一歩だと思います 

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2011年01月25日

638 診療所の計数管理 3

3.未収債権を自己管理する 

発生主義が計数管理の前提
1. 過去データと比較するには 発生主義により収益・費用を計上し貸借対照表の作成が前提
2. 医療サービスを提供した時に 医業収益を計上(収益計上とともに 未収債権が発生)
3. 患者からの窓口収入時、社保・国保からの請求収入時に 未収債権が回収されると考える
4. 未収債権が回収されるまでを管理するのが計数管理

未収債権管理のポイント
1. 医療サービスを提供した後に 対価未収のものを管理
2. 窓口未収金(クレジットカード、施設一括請求、次回精算予定など)は各人別に管理
3. 保険未収金は請求金額と入金額の差額を管理
4. 回収サイト(=未収債権/医業収益÷365)が 推移より長期化している場合 異常値

回収サイトが長期化する前の保全策
1. 窓口未収の回収マニュアルを作成
→書面督促、少額訴訟、貸倒判断を文書化
2. 不良率が高い患者層を抽出
→その患者層に対して 予約金制を導入
3. 再請求原因の追跡、改善策の周知徹底
→運転資金を悪化させる再請求を減らす
4. 保険点数の計算方法について 医院指針を文書化
→医師の裁量範囲を特定する、事務担当者のレセプトミスを減らす

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2011年01月24日

637 診療所の計数管理 2

2.売上を自己評価する 

医業収益を自己評価する
1. 成長率=当月医業収益/前年同月医業収益
→保険診療・自由診療別、診療内容別など推移をとる
2. 患者1人あたり収益 =当月医業収益/当月患者数
→前年同月との差、診療内容別など推移をとる
3. 新患率=新患者数/当月患者数
→新患者アンケートから 効果のある販売促進を分析

診療日数を自己評価する
1. 1日あたり収益=当月医業収益/診療日数 (月) 
→保険診療・自由診療別、診療内容別など推移をとる
2. 1日あたり患者数=当月患者数/診療日数(月) 
→前年同月との差、診療内容別など推移をとる
3. 1日あたり診療点数=当月診療点数/診療日数(月)

患者層を自己評価する
1. 患者が居住・勤務する場所の把握(診療圏の調査)
→白地図により作成。販売促進に活用
2. 患者の直近受診日、受診頻度、平均診療金額を算出
→患者をABC分析し、販売促進に活用
3. 年代別、男女別の患者情報を把握
高齢者層が多い場合 介護、世代交代による患者減を想定。新しい患者層の開拓が必要
4. 曜日別、時間帯別の患者数を把握        
→効率的な診療時間を検討

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2011年01月22日

636 診療所の計数管理 番外

レセプト分析の方法
1.レセプト枚数(実人数)、延べ人数、診療点数、診療日数を毎月の計数として推移表を作成する
2.診療内容ごとの診療収入(自由診療含む)、全診療収入に占める診療内容ごとの割合を 毎月の計数として推移表を作成する
3.計数を指標化して、異常値を発見する
4.保険請求もれ、医師・歯科医師の違いによる保険請求差異がないか 調べる→マニュアル、基準を作成し 標準化


代表的なレセプト指標

1.レセプト単価(1人あたり診療収入)
2.1日あたり診療収入
3.1日あたり患者数
4.1日あたり診療点数


診療内容分析のポイント

1.主な診療内容の推移をとる→初診再診料、投薬料、検査料、在宅医療、その他など 割合の大きい診療内容を中心に推移表作成



患者分析のポイント

1.時間帯別外来数を 曜日ごと、週ごと、月ごとに集計する→競合の診療日情報とともに分析し 診療時間変更も検討可能
2.患者ごとの診療回数を集計→受診回数の多い患者モデルを作成し 販売促進に活かすことも可能
3.定期的な診療圏調査と競合調査(競合の医療機能、院長年齢情報も含めて)も 販売促進に効果あり


細かい計数分析は自己満足で終わるケースがあります。分析はまとめて見る。重要性の高い計数に絞る。異常値が出てから 掘り下げる方が効率的だと思います

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2011年01月21日

635 診療所の計数管理 1

1.計数管理の目的は自己評価

病院と診療所の計数管理の目的の違い
1. 病院は多業種集団であり、業種間の共通言語が少ない→計数が共通言語として 組織間調整に役立つ
2. 診療所は院長をトップとしたトップダウン組織であり、院長の医院経営を検証する機能がない
3. 計数が 院長自身の自己評価に役立つ 

計数とは 会計データと現場データ
1. 会計データとは 月次試算表、決算書など
2. 現場データとは 診療報酬計算書、物品受払簿、職員シフト表、時間別外来数など

計数をどのように自己評価に活かすか
1. 月毎、年毎の計数から財務指標(詳細後述)を算出し 財務指標の推移表を作成→推移から異常値を発見し、自己発見機能が向上
2. 計数から異常値の原因・改善策を検討→計数により改善策の効果を測定→自己修正機能が向上
3. 計数の過去実績から 将来の計数を予測→予実差異を分析し予測精度を上げる→自己評価機能が向上

計数のポイントは 基準つくり(担当者による差異をなくす) 
1. 保険点数の基準(保険請求マニュアル)をつくり、医師・請求計算者による請求差異を防止する
2. 会計科目などの基準(経理マニュアル)をつくる

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2011年01月17日

633 診療所の計数管理 序章

無床診療所を想定して院長の計数管理を整理していきます
医療法人、個人医院、一般医科の診療科目、歯科など可能なかぎり 分けて 計数管理のポイントを整理していきます


病院になくて 診療所にあるものは トップダウンとスピード行動だと思っています
院長のトップダウンで即断即決することは 組織のしがらみの多い病院には 困難です。診療所の院長は いまの財務状況、行政や診療圏動向から何をすべきか わかれば すぐ動けるメリットがあります


今回は医院の財務状況のポイントを整理していきます
院長の即断即決に役に立つ財務資料はどういうものか、見方のポイントも含めて整理します


個人医院には 貸借対照表の作成を推進します
青色申告控除を受けるための 貸借対照表ではなく、事業のみに限定した運用状況、調達状況を示す貸借対照表の作成をすべきです。

現金預金と事業主勘定に 家計を入れない視点が必要です。貸借対照表の作成ポイントも含めて整理します


医療法人は すでに家計と事業を分離しているので 資産と収益の関係まで見ることを推進しています
事業は投資です。投資と回収の関係を意識すれば 財務資料は見やすくなります

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2010年06月20日

507 定期的な診療圏調査のすすめ

高機能レセコンに頼らない患者層分析として地図を使った診療圏調査をおすすめしています
開業時にリース会社、医薬品卸、開業コンサルタントなどが作成した診療圏調査を 開業後も定期的に 院長や事務長が作成することをお勧めします


周辺地図(町まで記載されたものがいい)に色ペンでプロットするだけで患者分布図が見れます
どの地域にどの患者がいるのか知ることにより、同一診療科目の競合分析、販売促進のターゲット地域が特定できます


男女比、年齢別に色を変えると具体的な患者層が見えます
小学生未満、中高大生、サラリーマン現役世代、OL、子連れ、高齢者など 層で区別できれば、待合室や販売促進、採用基準、WEB販促など 層に合わせた増患策がとれます


固定保険患者の多いクリニックは特に重要
2代目院長になって、患者層を無視した 若者向けの増患策をとると、先代院長の固定患者は一気に流出します。高齢者は天候の悪い日は来院しない傾向があるので、天候と外来数の関係も見ながら 患者層の変化には データをもっておくべきです


患者の世代交代と院長の世代交代に要注意
患者は同世代の院長を選ぶケースが多いです。患者の世代交代とともに、開設の古い医療機関は 保険患者が減っていく傾向があります。2代目院長が 高齢者の患者層を引き継いでも、保険患者は減る一方で、若い患者に対する誘因策がとれないため、若い患者は他院を選びます


一気にではなく、時間をかけた対策が必要
日頃から患者層に配慮しつつ、定期的にデータで裏付けをとり続け、メインの患者層を中心に考えながら 少しづつ 小児層か若者層、現役層などセカンドターゲットを絞るのがいいと思います 

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2010年05月10日

473 試算表の見方(院長編) 8

8. 重点科目と現場データを分析する(3) 

固定費の見方
1. 人件費(給与・賞与・退職金・社会保険料)と設備関連費(修繕費、減価償却費、家賃)が重点科目
2. 消耗品のうち、医療収益に対応する物品や 医療機器の消耗品・取替部品は 医薬品仕入として在庫管理
3. 賞与は支給見込額を月計上、退職金は職員別要支給額を月計上した方が 試算表の精度は向上
4. 大型修繕・医療機器・レセコンの投資サイクル(5年〜10年)を見積り、投資金額の月額を見積計上した方が 試算表の精度は向上

固定費と医業収益・粗利益との関係の把握がポイント
1. 医業収益が前年同なのに、固定費増の場合 生産効率(人件費や設備関係を中心とした)の悪化を調査
2. 医業収益が前年より増なのに、現預金が減少している場合 設備投資収支の悪化を調査

キャッシュフロー計算は 異常値発見ツール
1. キャッシュフロー計算により 損益計算書上の利益金額と 実際残っている キャッシュ(現預金)のズレを把握
2. 利益+減価償却−借入返済±運転資金=現預金増減
3. 利益+減価償却≧借入返済ならば短期資金異常なし
4. 季節変動が激しい(仕入金額の期間的変動が激しい)診療科目の場合 運転資金のズレに要注意
5. 借入により設備投資をする場合 キャッシュフローの赤字に要注意(最低限必要な収益を把握しておく)
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2010年04月30日

468 試算表の見方(院長編) 番外3

ビル診・医療モールと戸建診療所の試算表の見方の違い
1.他人の不動産を借りているビル診・医療モールと 自分の不動産である戸建診療所では試算表の見方が違う
2.ビル診・医療モールの場合 利益率(損益計算書)の把握がポイント
3.戸建診療所の場合 投資利益率(貸借対照表と損益計算書)の把握がポイント

ビル診・医療モールの試算表の見方
1.ビル診・医療モールは 医業収益と経常利益の比率を維持することがポイント
2.診療報酬マイナス改定、流行病がないなど外部環境の変化により 医業収益の低下に合わせて縮小均衡(人件費を中心とした固定費削減)をタイムリーに行い 利益率を維持
3.ビル診や医療モールは 時間の経過とともに 保険患者の固定化が図りにくいため、成長戦略がとりずらい
4.分院による成長戦略は ゼロスタートとほぼ同じであり、勤務医では難しいため 早期撤退するケースあり
5.損益計算書を 施設別に利益を把握し、採算性の低い診療所の早期の撤退判断・縮小均衡に活用できる

戸建診療所の試算表の見方
1.経常利益 と 資産(総資産・純資産)の比率を維持するのがポイント
2.撤退・縮小が困難なため 施設別の経常利益と資産のバランスの維持と 異常時の即時対応が必要
3.戸建診療所は地域広告、イメージ向上、口コミなどから 保険患者が固定患者化し、時間の経過とともに集患効果が高くなり、地域病院との連携が図りやすいため、投資利益率が改善していくケースが多い
4.患者増に対してキャパシティー増の対応が容易で、不動産を担保とした資金調達も可能(成長戦略をとりやすい)

【編集後記】
試算表を単なる財務数値としてだけでなく、自院の成長戦略に合わせて見ながら、軌道修正や異常時対応を早めに考えるのが 試算表の活用ポイント

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2010年04月28日

467 試算表の見方(院長編) 番外2

患者層分析のススメ
1.試算表の医業収益の数字だけの把握では意味がない。数字のウラにある現場データの把握がポイント
2.患者層分析が現場データとして有効。保険点数分析は患者数推移やレセプト枚数推移で用が足りるため、時間がかかるわりに 用途が少ない
3.患者層分析とは 男女比、年代比、子供の有無などの指標に患者を分けて、多い患者層を把握すること
4.レセプトコンピューター、診察券管理ソフトなどで把握できる

患者層分析の活用範囲
1.内装の雰囲気、待合室のBGM・書籍選び、子供スペースの広さ、バリアフリー対応など院内イメージ向上策
2.院内印刷物、パンフレット、チラシ、再診DM、HP、広告を載せるミニコミ紙選びなど販売促進策
3.医院の顔である窓口業務担当者の採用にあたり、患者層に合うなど採用基準として活用
4.医業収益金額の高い自由診療などについて 患者個々の医業収益金額、年間の受診回数、直近の受診日などから ABC分析を行い、優良患者へ個別DMを配信
5.診療圏の人口層と患者層に違いがある場合 診療圏の多い人口層に対する販売促進策をしかける

【編集後記】
開設の古い医療機関や2代目院長は 固定患者が多く、そこまでする必要はないと思っているかもしれません。しかし患者の世代交代は そのうち来ます。親が来たからといって 子供が自院を選ぶとは限りません。数字により患者層を追いかけるべきだと思います

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2010年04月27日

466 試算表の見方(院長編) 7

7. 重点科目と現場データを分析する(2) 

医業収益の見方
1. 患者単価を上げるより、現状の分析と異常値の発見をすることが 医業収益を見るポイント
2. 外部環境の変化(診療報酬改定、流行病、診療圏内の人口、競合参入など)に伴う医業収益の変化を いち早く知ることが重要
3. 試算表上、外来保険診療収益(窓口+保険請求)、外来自由診療収益、入院診療収益、保健予防活動収益、その他収益 に科目を細分
4. 試算表の各月の推移、前年同月との差、期首から当月までの累計の前期比較を見る
5. 現場データの 診療日数、外来患者数(初診数・再診数)、レセプト枚数、ベット稼働率を 各月ごと整理する

変動費(医薬品代、委託料、技工料など)の見方
1. 変動費が 医業収益の各科目の変化と比例的に増減しているか見る
2. 比例的に発生していない主な原因は 薬価改定前の仕入に伴う在庫増、薬価・技工料・委託料の改定など
3. 損益トントンの医業収益→損益分岐点売上(=固定費/粗利益率)を求める
4. 変動費の上昇(粗利益率の低下)により 損益分岐点売上が、いくら上がり 余裕がなくなるか 知る
5. 分業か院内処方か、検査委託・紹介か医療機器購入・資格者採用か、判断において変動費の予測は重要

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2010年04月21日

465 試算表の見方(院長編) 6

6.重点科目と現場データを分析する(1) 

試算表を経営に活用するポイント
1. 自社特徴を試算表の大枠で捉えてから、個別の重点科目に掘り下げて、現場データと併せて分析する
2. 個別の重点科目とは 経営上重要な勘定科目、自社の試算表の中で 金額的に大きい勘定科目のこと
3. 現場データとは、レセプト総括表、電子カルテ月報、医薬品別の入出庫表・在庫表、職員シフト表、予約表(診療時間別の外来数)、流行病など季節変動ノートなど
4. 重点科目と現場データの分析には 試算表の細分化がポイント

試算表の金額を細分化するポイント
1. 診療所別、診療科目別、保険診療・自由診療別、医師別に 組織形態に合わせて 試算表単位を細分化する
2. 前年同月の試算表比較、職員1人あたりに換算した試算表の比較を重点科目に絞って作成する
3. 前年との差異原因の仮説を立ててから、現場データの整理により検証する

医療機関の重点科目
1. 医業収益、変動費(医薬品代、委託料、技工料など)、人件費、減価償却費、ビル診の家賃、税金など
2. 現預金、医業未収金(窓口未収、クレジットカード含む)、医療機械等、ビル診の敷金等
3. 金融機関借入、リース債務、買掛金
4. 院長(親族・関連法人含む)への給与・家賃・委託費

【編集後記】
2代目院長と 若い創業院長との違いは 販売促進と計数管理だと思います。若い創業院長は この2つに長けています。無防備な2代目院長から 固定外来患者を奪うのは 時間の問題だと思います。傾向が見えてからでは 遅いです。無防備な2代目院長は 試算表と現場データで もっと計数管理すべきです

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2010年04月19日

464 試算表の見方(院長編) 5

 5. 試算表の大枠を見る(2) 

損益計算書の大枠を見るポイント
1. 損益計算書の大枠を 前期・予算と比較する
2. 医業収益(売上)、医業費用、医業利益(営業利益)、経常利益、税引前利益が大枠項目
3. 粗利益率(=粗利益/医業収益)、営業利益率(=医業利益/医業収益)、経常利益率を 前期と比較する

粗利益・粗利益率を求める
1. 医業費用を 医業収益(外来診療・入院診療)が増えると比例的に増える変動費と 増えない固定費に分ける
2. 変動費は 医薬品代、検査委託料、自由診療に係る金額的に大きい医療機器消耗品など
3. 固定費は 人件費、家賃、会費など 
4. 粗利益(=医業収益−変動費)、粗利益率(=粗利益÷医業収益)を求める
5. 季節変動のある医薬品代、高額の消耗品代など在庫金額(=納入価×月末在庫数)を 変動費からマイナス

事業別損益計算が大枠のポイント
1. 事業別損益計算とは 施設別、保険・自由別、外来・入院別に 収益、粗利益、人件費の関係を把握
2. 施設別に 医業収益、粗利益、人件費を把握(自社で市販会計ソフトを導入すれば 簡単に把握できる)
3. 複数施設にまたぐ共通固定費は 人数、床面積、患者数、売上などを基準に配賦する


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2010年04月17日

463 試算表の見方(院長編) 番外編

貸借対照表には院長の決算方針が反映されます
短期的な節税を繰り返してきたか、無計画な設備投資を実行してきたか、金融機関向けに粉飾決算をしてないか、税理士事務所に決算まるなげしてないか など

短期的な節税を繰り返しては 設備投資は金融機関に依存せざるえない 
貸借対照表の大枠を見る第一のポイントは 固定資産と 固定負債・純資産の関係を知ること。短期的な節税を繰返したり、事業利益が低い状況で 設備投資をする場合 固定負債が大きくなる

固定資産と固定負債が大きい貸借対照表は 投資利益率と資金繰りがポイント
この場合 事業利益とキャッシュフローにズレが生じる。中小企業全般では 勘定あって銭足らずとは 売掛金・在庫・借入返済の3つがポイントとなるが、医療機関では 売掛金の回収安全性が高く、院外などにより在庫が少ないため 借入返済がポイントとなる

設備投資の事業計画のポイント
耐用年数における 借入返済と減価償却を加味した 損益計画・資金計画を作成する必要がある。耐用年数とは 固定資産ごとに法律で決められた 使用年数のこと。事業利益には 設備投資による収益増、金利など調達コストを加味する必要がある

貸借対照表の大枠の方針
税金を払って 内部留保(純資産)を増やすことにより、純資産を設備投資の基礎原資とする。事業利益に係る税金を 生命保険など社外流出で節税する際は 計画的(出口と入口の入出金と税金を考えて)に実行。節税が必要なのは 事業利益に対してではなく、事業利益を個人に還元するときに 還元方法ごとの節税は検討すべき。

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2010年04月16日

462 試算表の見方(院長編) 4

4.試算表の大枠を見る(1)

貸借対照表の大枠を見るポイント
1. どこから資金調達して、どこの資産に運用しているか
2. 調達原資は短期返済か長期返済か、返済不要か
3. 運用資産は短期に資金化するか 長期に資金化するか
4. 銀行借入に運転資金・設備資金を依存してないか
5. 貸借対照表の大枠から資金の流れを知ることができる

どこから資金調達しているかのポイント
1. 負債合計と純資産合計のバランスを見る
2. 純資産が大きい場合 返済不要の自己資金(出資金・課税済留保利益)から 資金調達されている
3. 負債が大きい場合 将来返済する必要があるため、返済期間が短期か長期かを考える必要がある
4. 流動負債が大きい場合 短期返済し、固定負債が大きい場合 長期返済の資金といえる

どこの資産に運用しているかのポイント
1. 流動資産と固定資産のバランスから 運用により資金化するのが 短期か長期か見る
2. 流動資産が大きい場合 短期に資金化し、固定資産が大きい場合 長期にわたり資金化する
3. 長期に資金化する固定資産が 返済不要の純資産や長期返済可能の固定負債から調達されているか見る
4. 短期に返済すべき流動負債が 短期に資金化する流動資産の範囲内か見る

【編集後記】
損益計算書は 比較的 入りやすいと思いますが、大枠で見る上で より重要な貸借対照表から取り上げました

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2010年04月15日

461 試算表の見方(院長編) 3

3.試算表のルールを知る(2) 

損益計算書のルール
1. 収益と費用を 医業との関連性・発生頻度により 医業・医業外・臨時の3つに区分し、利益を算出する
2. 医業活動の利益を 医業利益(営業利益)という
3. 通常の事業活動の利益を 経常利益という
4. 臨時の損益(固定資産売却損益、災害損失など)を加味した利益を 当期利益という

医業活動の利益(医業利益、営業利益)とは
1. 医業収益から 医業費用を控除した金額をいう
2. 医業収益とは 窓口負担、保険請求、自由診療など
3. 医業費用とは 医薬品、検査委託、人件費、家賃など

通常の事業活動の利益(経常利益)とは
1. 医業利益+医業外収益−医業外費用をいう
2. 医業外収益とは 補助金、受取利息、雑収入など
3. 医業外費用とは 支払利息、現金過不足など

費用収益対応の原則とは
1. 当期の収益と 比例関係のあるもの&期間対応するものを 当期の費用とする原則のこと
2. 医薬品のうち 費消していない在庫は 当期の費用としない(収益と比例関係のあるもののみ費用化する)
3. 長期間の収益に貢献する固定資産は 耐用年数に応じて 減価償却により費用化する(収益と期間的に対応)

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2010年04月14日

460 試算表の見方(院長編) 2

2. 試算表のルールを知る(1) 

試算表と決算書の役割の違い
1. 決算書は外部報告用であり、他の医療機関と同じ基準による計算方法、表示形式が求められる
2. 試算表は院長の内部管理用であり、経営判断材料や異常値を目立たせる仕組み(あんどん)として機能
3. 試算表を会計ルールに沿って処理していれば、毎期同一基準になり、経営判断材料や あんどんとして利用可
4. 試算表は貸借対照表と損益計算書で構成される

試算表全般のルール
1. 会計基準は継続して適用し、みだりに変更しない
2. 会計処理は客観的事実に基づき、粉飾・仮装はしない
3. 院長個人の財産と医院の事業財産を混合しない

貸借対照表のルール
1. 貸借対照表は 資産、負債、純資産の3つに区分
2. 資産は現預金、未収金、医薬品、建物・機械など固定資産、有価証券などが該当
3. 負債は買掛金、借入金などが該当
4. 資産・負債は 流動性の高いもの(入金順・支払順が早いもの)が上に配置される
5. 資産・負債は1年を基準に流動資産(流動負債)と固定資産(固定負債)に区分
6. 純資産は 資産と負債の差額で 正味財産を意味
7. 貸借対照表の金額は 原則 取得価額であり、一定の場合 時価に評価替えできる

【編集後記】
決算書作成にあたっては 病院会計準則に沿って作成すべきですが、試算表は 院長のために作成されるものなので 重要な資産、負債、収益、費用の動きを 毎月 追跡できるように 工夫すべきだと 思います

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2010年04月10日

459 試算表の見方(院長編) 1

1.院長の試算表の見方あらまし

院長の試算表の見方の流れ(詳細後述)
1. 試算表のルールを知る
2. 試算表の大枠を見る
3. 重点項目に絞って見る
4. 現場データと併せて見る
5. キャッシュフロー計算書を見る
6. 経営指標で他院・前期と比較する
7. 予算を立てて、差異を分析する

試算表をどう活用するか
1. 事業利益・事業財産の現状を分析し、今後の戦略・改善策を考える
2. 当面の資金繰りを予測し、資金改善策・資金調達策を考える
3. 事業利益を 院長に還元する方法を考える
4. 設備投資、人事考課・採用、広告・販売促進に際し、投資回収予測をして、投資回収実績から投資検証する

試算表活用の前提
1. 月次データは翌月完成する仕組みをつくる
2. 顧問税理士など第三者の試算表の見方を聞く
3. 自社主導の市販会計ソフト・給与ソフトで運用する
4. 初期指導・運用後の改善策に 顧問税理士のノウハウをフル活用する
5. 運用に慣れてきたら、試算表作成までのリードタイムを短縮できないか・省略できる業務がないか考える

【編集後記】
税理士事務所主導の会計ソフト(税理士事務所がいなければ決算書が作成できないソフト)は ソフト会社側も税理士事務所の利便性・利益を得る仕組みを優先させているため 大手家電店やネットなどで買える市販ソフトを活用する方が トータルコストは安くすむと思います(アドバイスする側の税理士事務所が 対応できない市販ソフトもあるかもしれないので 事前に相談した方がいいです)

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2010年04月08日

458 試算表の見方(院長編) 序章

次回以降 医療機関の計数管理のポイントを整理します

院長の仕事は 診療全般に関すること と 雑務の2つです
雑務は ヒトに関する事(組織形態のデザインや教育まで含めた人事管理)と お金に関する事(中長期戦略や資金調達を含めた計数管理)の2つです

今回はそのうち 計数管理を取り上げます

試算表の見方は ハコモノによって違うと思います
初期投資額の大きい戸建診療所や医療モールは 利益の見方だけでなく、投資回収の視点(資産利益率)や借入返済も含めたキャッシュフロー管理も必要です。ビル診の場合 次の戦略(追加投資)の視点が必要だと思います

人事管理や計数管理は 医師としては雑務ですが 診療所経営では重要です
制度や規則ばかりの人事管理や 税理士や事務長に まるなげの計数管理で 財産をのこす開業医は少ないです。制度や税理士は 院長が状況を把握し、次の手を打てるように 活用すべきですが 忙しいからといって まるなげすべきではありません

年1サービスと月次顧問の違い
私自身 年1サービスは受けていないのですが、年1は、短い期間で膨大な資料から決算書申告書を作成するので 手一杯で 試算表から 何ら院長の手助けになる付加価値を提供することは できないと思います。

増患や節税が目的ではありません
財産(事業利益)を減らさないことが タイムリーな試算表を見る目的と考えています。財産が減らなければ、院長へ還元する財産も減らずにすみます。事業利益から院長個人へ財産を還元する中で 節税ができると考えています

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2010年02月21日

439 医療機関様を対象に無料相談受付中


川口市 草加市 戸田市 越谷市 北区赤羽 十条 足立区竹ノ塚などの医療機関様を対象として次の無料相談を行っています

● 医療法人・MS法人・サテライトの開設
個人クリニックの院長を対象として 医療法人なりの試算(生命保険・退職金を活用した税金対策の中長期的ポイント)

医療法人様を対象として MS法人の活用方法と税務調査ポイント、分院のポイントなど

● 医療付随業務・保険外業務など業務多角化
医療法の付随事業のポイント、保険外サービスの収支予測、設備投資収支のポイント

● 戸建診療所院長の相続対策・事業承継対策
不動産承継手法のポイント、概算不動産評価額、概算医療法人持分評価額、事業承継税制のポイントなど

● 医療法人の解散対策・M&A手法相談など
医療法の解散時リスク、M&Aによるハッピーリタイヤのポイント、複数の医療法人の再編など

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2010年02月20日

438 小規模医療機関のIT化

レセプトオンライン請求のスケジュール
診療所は 平成22年7月診療分から 原則 オンライン請求

歯科は 平成23年4月診療分から 原則 オンラインにより請求

薬局は 平成21年4月分(4月に対応できなかった場合 12月分)から オンライン対応済

例外として
1.レセプトコンピューターを使用していない場合 紙で請求可だが FDやオンラインへの早期移行の検討が必要(保険証のICチップ化も控えているので)
2.医師、薬剤師などが65歳以上の場合 紙で請求可
3.リースの場合 期間終了まで 紙で請求可(最長平成26年度まで)

オンライン請求経費の補助金制度
レセプトコンピューターの購入・買替、ソフトウェア・ネットワーク設定費用のうち 次の金額の助成金制度あり

診療所、歯科診療所、調剤薬局の場合
レセプトコンピューター購入・買替の費用×1/2 と50万円の 低い方

ソフトウェア・ネットワーク導入費用×1/2 と40万円の 低い方

昨年末から 請求期間・助成金予算枠も決まっているため まだ対応していない医療機関は早めに検討し、レセコン会社のHPや 社保基金のHP、厚生労働省(医療制度)HPを参照してみて下さい 
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2009年11月07日

373 医療機関のIT化

医療機関のIT化が加速しています
レセコン→電子カルテ→レセプトオンライン化と急速にIT化が進み、翌々年には社会保障カード化が予定されています

廃業する医療機関も増えています
ITに対応しきれず、診療圏内の競争激化から廃業するケースも増えています
社会保障カード導入により 保険患者がIT化した医療機関に流出し、IT対応できずに 廃業する医療機関はさらに増えることが予測されます


IT化が義務化されてからでいいと考えているかもしれませんが
導入してから現場で使えるようになるまで 時間は結構かかるのが現実です。おそらく 医療機関自体にIT基盤がないケースがほとんどなので IT対応に時間がかかり 患者流出するケースも予測されます  

自分は出来ないから 若いスタッフに任せればいい と考えているかもしれませんが
ITは すでに主業務に入り込み 自分の業務と IT業務を切り離しできません。年だから ITを使えない は理由になりません

何から始めるか
まずは厚生労働省のHPから社会保障カードの枠組みを調べ IT対応の方向性を知るべきです。時間はまだあるので 今後のリース組み換えのつど IT対応に切り替えて 少しずつでいいので IT基盤をつくっていく必要があります

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