2015年05月31日

1662 医療法人の解散は得策か?(3)

法人の解散は 設立時より コストがかかり 当座の資金繰りに注意する必要があります


社員総会決議による解散の場合 誰に 何を 依頼するか
医療法人の解散認可申請→行政書士(または 自院)
医療法人の清算、残余財産分配→弁護士(または 自院)
解散の税金申告→税理士
解散登記→司法書士


ハッピーリタイヤメントの場合 解散認可申請や清算(残余財産分配)手続は 都道府県が解散を認めなかったり、債権者や持分所有者が清算に反対するケースが ほとんどないため 書類の形式上だけの話であり 前後の関係から 税理士、司法書士のサポートにより 自院中心で 進めるケースも多いです


形式上 理事が清算人になり 清算手続を進める
<清算人の仕事>
・債権の取り立て(保険請求債権や窓口未収金の回収)
・債務の弁済(医薬品等の代金、借入金の支払)
・退職金の支給
・固定資産の処分
・在庫の廃棄
・法人税申告、納税
・登記、社会保険手続
・預金、生命保険等の解約
・不動産契約の解約、保証金の受入
・患者情報の管理など
・残余財産を持分に応じて分配する


貸借対照表、損益計算書から 金額の大きい取引先、毎月取引のある取引先から 清算手続きを進めていくのが 円滑な清算手続きのポイントです  


清算手続に際して 見積るべきコスト
通常の資金繰りのほか スポットの次のコストを見積もる必要があります
1.借入金、リースの返済原資
2.退職金
3.納税資金
4.清算登記費用、税理士報酬
5.不動産の修繕費、立退費用、仲介手数料


医療法人を解散するために いくらかかり どこから資金をねん出するか を決めたうえで 解散の決断をすることをお勧めします

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2015年05月26日

1661 医療法人は解散は得策か?(2)

医療法人の解散を考える場合 定款を見るポイントは 次の2つです
1)解散するために総社員の決議数は どれだけ必要か
2)解散するためにどのような流れを経るか



定款に沿った医療法人の解散手続であっても 都道府県知事に認可されなければ(または都道府県知事への届出を失念していたら) 医療法人は解散できません 


解散事由によって 認可か(行政にお願いするのか)、届出か(事後報告か)変わってきます



<都道府県知事への解散認可について>
社員総会決議による解散、目的たる業務の成功の不能による解散をする場合 都道府県知事に認可を申請する必要があります

解散の認可申請に際して 申請書に 解散理由書、議事録等の解散手続書類、財産目録、貸借対照表、損益計算書。残余財産の処分明細等を 添付します


<都道府県知事への解散届出について>
定款に定められた解散事由が生じたことにより解散をする場合 都道府県知事への解散の届出が必要です


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2015年05月25日

1660 医療法人の解散は得策か?(1)

持分ありの社団医療法人について 持分払戻資金の問題、相続承継問題が生じるおそれがある場合 持分なしへの移行だけでなく 医療法人を解散する選択肢も検討価値があります

持分あり社団医療法人の解散の流れ
都道府県、税務署、法務局の手続は ほぼ 次の流れのなか 同時併行に進めていきます

1.解散事由の確認
2.都道府県知事へ医療法人解散の認可(または届出)
3.清算手続、残余財産の分配
4.解散登記


医療法人は安易に解散できないように 医療法で 次のような解散事由が定められています
・定款に定められた解散事由が生じた場合
・目的たる業務の成功の不能が生じた場合
・社員総会の決議により解散が決議された場合(定款に定めない場合 総社員の3/4以上の決議)
・他の医療法人と合併した場合
・破産手続開始の決定があった場合
・設立認可の取消処分があった場合など


ハッピリタイヤメントの場合 社員総会決議が多いので 以下 社員総会決議による解散を 整理します


【社員総会決議により解散する場合の定款の目付けポイント】
1)解散するために総社員の決議数は どれだけ必要か
2)解散するためにどのような流れを経るか



解散するために総社員の決議数は どれだけ必要か
定款を見て 解散に必要な決議数が どれだけ必要か確認する必要があります。総社員数の3/4以上の合意があれば 解散決議できるケースが多いです

医療法人の決議は 株式会社と異なり 理事長がどれだけ持分を持っていても 関係ありません。社員総会メンバーの一人1票の合議制によります

状況によっては 解散に必要な数の同意を集められない場合もありますので その場合の対応策も準備しておいた方がいいと思います

対応策の例
・社員総会メンバーの入れ替え ・合併(ホワイトナイト) ・事業譲渡等


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2015年05月18日

1659 医療法人の解散は得策か?(序章)

持分あり医療法人を解散るのは得策か?(序章)

医療法人は 持分所有者とのしがらみ、お金の払い戻し請求など 面倒な点もあります

持分あり医療法人について 移行を考える上で この際だから 医療法人を解散して 個人医院として 再出発するという選択肢もあっても いいと思いますので 医療法人の解散について 整理していきます


医療法人の解散のポイントは 次の3点です
1.医療法人を解散するために必要な条件
2.医療法人を解散後に残った財産の分け方
3.医療法人の解散時の税金 


1.医療法人を解散するために必要な条件について
社員総会決議による解散が多いので 次回以降 社員総会決議による解散の流れを整理するほか 他の解散事由も 列挙していきます

目付けポイントを伝えると 早い段階から 社員総会メンバーが誰で その社員総会メンバーの3/4以上の合意を得られそうか 多数決を考えることが 医療法人解散の最低条件となります


2.医療法人の解散後に残った財産の分け方について
資金ショートの破綻状況になければ 実務上 可能な限りの退職金を払って 解散するケースが多いです。よって 残余財産が生じるケースは少ないのですが 

理事長以外の持分所有者が 社員総会メンバーである場合など 解散を認めてもらうために 退職金代わりに 残余財産の分配のインセンティブを与えることもあります

次以降に その場合の分け方を整理していきます


3.医療法人の解散時の税金について
次以降に 医療法人における税金、持分所有者の税金を整理していきます

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2012年05月15日

972 平成24年 中小企業庁等の企業再生支援策

平成24年の国(中小企業庁)、政府系金融機関の企業再建の支援策を紹介します
企業再建はメインバンクやスポンサー(ファンド)の金融支援・金融折衝が中心になりがちですが、中小企業庁の施策や日本政策金融公庫の融資も充実していますので、一部紹介します


中小企業再生支援協議会の活用
都道府県ごとに設置されている公正中立な中小企業支援協議会に 再生計画全体のスキームを相談することにより 資金調達手段が増え、企業再生のスピードが速まります

例えば
・日本政策金融公庫の企業再生貸付を 保証協会枠外で 利用できる
・既存借入先のリスケジュール、会社分割・事業譲渡(第二会社方式)が よりスムーズに進む
・中小企業再生ファンドを利用できる など



日本政策金融公庫の企業再生貸付について
中小企業再生支援協議会が関与している企業などに対して、日本政策金融公庫が 7200万円(運転資金4800万円)以内の融資を行います

再建資金として十分ではありませんが、経営者がコントロールしている再生計画をスタートさせる手段として効果があります



会社分割・事業譲渡など第二会社方式について
中小企業再生支援協議会の再生計画に沿って、採算事業と不採算事業を切り離し、採算事業の継続・再生を図ります

通常であれば 金融機関など担保権者・債権者の了解を得るには時間を要する第二会社方式を スピード実行する効果があります


中小企業再生ファンドの利用について
中小企業再生支援協議会の再生計画に沿って、中小企業ファンドが既存借入を買い取り、事業の再生を図ります

投資ファンドであれば、乗っ取りリスクがあるファンド受け入れを 経営権を替えることなく、実行する効果があります


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2011年10月22日

814 企業再生はアドバイザー選びが結果を左右する

破たん直前にある中小企業、医療機関などが 再生を図るにはアドバイザー選びは重要

再生コンサルタントはたくさんいるが、不動産やM&Aの営業や仲介が多く 再生全体の調整役には なれない

元財務担当など 金融機関の借入や資金調達が得意なコンサルタントは 金融機関との条件折衝、固定費削減に終始するため 破たん時期を少し遅らせるだけ というケースが多い

顧問税理士で対応するケースはあるが、担当者では 再生の経験、知識がない

メインバンクの担当者は 再生全体を調整できるが、時間がない。必要性を感じていない。万が一のときに 早めの廃業を提案できない


再生全体を調整するアドバイザーは1人でいい

複数のアドバイザーから 一番いいものを選択したい と思うかもしれないが、それをやってしまうと、複数のアドバイスに踊らされ、経営者が迷うムダな時間が生じる

アドバイザーは 自分の存在意義を示すために 前のアドバイザーが言ったことの逆を言うので、結論がでない

何より アドバイザーの この会社を再生するんだ というモチベーションが一気に下がる


アドバイザーはメインバンク、経営者と協調し、経営・金融、再生や清算まわりの税務・法律をバランスよく知っている個人がいい

法人のサラリーマンでは 緊急時や土日に対応してくれない。チームで対応する仕事のやり方では 必ず もれ や 穴 が生じる。何より 仕事でやっているのであり、再生したい という気持ち(魂)は入ってない 

メインバンクと協調せず、メインバンクに損失補てんさせる再生は 長く続かない


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2011年09月23日

790 財務再生にはダウンサイズとトップダウンが必要

組織が大きいほど、そして アドバイザーが多いほど 財務再生は難しい
小さい組織で 少ないアドバイザー の方が 財務再生しやすい

財務再生をしようとすると、反対意見が出たり、別のアドバイザーがリスクが大きい と言ったり 再生策を 止めようとする勢力が強くなる

限られた時間内で できることは 全てすべきなのに 何も進められない ことが多い。経営幹部やアドバイザーの意見調整ほど ムダな時間はない

まずは 経営者、病院院長などによるトップダウン組織を再構築する 
・トップに 全ての財務情報を集め、選択肢を説明し、決断してもらう
・捨てるものと活かすものを決め、トップダウンで実行してもらう
・事前に廃業基準を決める 

他の幹部やアドバイザーから 反対意見が出たら、決断を保留せず、早めに 再生策を修正するか、反対意見を却下するか決める。新しいノウハウや 追加資金が必要なこと、抽象的なことは 却下

小さい組織に ダウンサイズすることで トップダウン体制がとりやすくなる
雇用調整、契約解除、事業撤退、事業分割、事業譲渡、会社分割、カンパニー制などにより 組織をコンパクトにすることで、トップダウンが図りやすくなる

財務再生の成功率を高めるのは 職員のボトムアップがあるかどうか
財務再生策の成功率を左右するのは 現場職員の改善意見を吸い上げられるか。小集団活動(QC活動)やブレーンストーミングによる改善意見の抽出は 財務再生策の成功率を上げる

外部まかせ、トップの独走では 結果に結びつかない

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2011年07月02日

731 固定費削減や事業の選別だけでは再生していない

再生の流れ

1.固定費の削減
2.黒字(収益)事業の継続戦略
3.赤字事業の撤退戦略

実際 中小企業の場合 現在は黒字事業であっても、将来性がない事業が多いので、事業の選別だけでは 清算を遅らせるにすぎない


既存の顧客、協力者、資産、社員、商品、ノウハウ、情報を使って 新規事業や新規市場へ 計画的にシフトする必要がある

固定費削減は我慢比べであり、長期的に強いれない。すぐに 営業利益を黒字にしてから 協力会社との折衝を行う


新規事業、新規市場探しが 再生のキーポイント

運転資金や設備資金が必要になる事業は避けた方がいい。事業だけで資金調達できない可能性が高い

長い改善計画はたてられないので、お金と信用の両方が いつまで続くのか どこでなくなるのか 考えながら、優先順位を考えて 支払をする必要あり


会社分割などスポンサー型の再生を図る場合 組織再編が終わってからの方が重要 
一時的な債券者向けの再生では 近いうちに 同じことが繰り返され、事業の分離縮小が すすむだけ


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2011年06月30日

730 会社分割の活用 番外

産業活力法と会社分割について


第二会社方式(会社分割)による再生が軸


第二会社方式による再生計画の認定により、中小企業の事業再生の円滑化を図るのが 産業活力法のポイント

第二会社方式とは
会社分割などにより、採算性の高い事業を切り離し、第二会社に 採算性の高い事業を承継してから 清算する方法のこと


第二会社方式の再生計画が認定された場合のメリット
・許認可の継続
・登録免許税、不動産取得税の軽減
・日本政策金融公庫の特別融資など

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2011年06月11日

719 M&A、再生、清算を数多く見ていると

M&A、再生、清算を せざるえない状況の発端は 不動産、借入金、アドバイザー選びのミス であることが多いです

M&A、再生、清算について 相談を受ける時、不動産、借入金、アドバイザーの3要素のヒアリングから入るようにしています。実際 この3要素のミスが M&A、再生、清算に結びついているケースは多いからです


再生と清算の判断は 信用とお金が 途切れるまで この3要素をいかに改善できるか だと思っています



このような仕事を数多くやっていると 不動産、借入金、アドバイザー(コンサルタント)の3要素が揃う事業投資の相談は どうしても 落とし穴を探してしまいます

相談者も自己責任の覚悟はできていると思いますが、顧問税理士として 顧問先に M&A、再生、清算の敗北感を経験させたくないし、顧問先の財産を減らしたくないので


この3要素が揃っているときは 落とし穴を聞きまわった方がいいです。その事業投資の考えられるデメリット、最悪の収支状況をヒアリングし、撤退基準を設けた方がいい


アドバイザーは よく 他社の成功事例や平均値を用います。しかし 事業投資においてアドバイザーの作った成功事例や平均値ほど意味のないものはないと思います。楽観的なデータより 収集すべきは 失敗事例であり、異常値判断です


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2011年05月07日

693 事業主の独走に要注意

経営破綻する事業主の共通点は
1.成功体験がある
2.人の意見を聞かない


決断と独走は違う
事業主が意思決定をするの際し、人の意見を聞けなくなったら、独走

決断して責任を負うのは 事業主だが、客観的な立場にいる人の意見、その決断により影響を受ける人の意見を聞けなくなったら 終末は近い

事業主は孤独だが、人の意見を排除するなら 組織化はしない方がいい


独走が始まったら まわりの人間が減っていく
事業の継続のため 事業主の味方となってきた右腕や顧問税理士、やる気のある社員、肩入れしてきた取引先や金融機関など が 減っていく

事業主寄りの人が減り、ビジネス目当ての人が 増えていく。事業主まわりの 人の入れ替わりが始まった時は 要注意


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2011年03月30日

669 事業主は早めの減収対策を 

個人・法人問わず、事業主は早めの減収対策が必要です


事業の撤退、中核事業の絞り込み、固定費見直し、雇用調整について データと試算に基づいた判断基準をもつべきです

ぎりぎりまで がんばる事が 再生を困難にします。余力のあるうちに 一度撤退し、体制を整えてから 再開することも 選択肢の1つです

余力がなくなり 事業が途絶えた時 周りにいる全ての関係者に 連鎖的に影響を与えます。再生できるくらいの 最低の損失で歯止めをかけるべきです


事業の撤退と中核事業の絞り込みについて
これを判断できるのは 事業主だけです。今ある経営資源(ヒト、モノ、設備、金、情報)、競合、協力会社、2年後・10年後の事業成長率などから 中核事業と 撤退事業を区別すべきです


少数顧客や特定地域顧客の依存度が高い事業の場合 リスク分散の検討も重要性が高いですが、多額の資金も必要になってくるので 新市場(新エリア、新顧客層)や 新商品戦略というより 既存市場・既存商品で 事業判断をした方がいいと思います 


固定費の見直しと その影響、雇用調整について
助成金や金融機関借入など 一時しのぎ策の対応をしながら、見直し項目のリスト化、順位づけが必要です。

やりやすいところから 手をつけるのではなく、ムダなものから。ムダなものがなくなったら 効果の高いものから

何か問題が起こるたびに行う 小出しの見直しは 職員や取引者のやる気を 失わせます。やる時は 一気に トップダウンで

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2010年11月28日

604 中小企業が破たん直前から立ち直るには

トップの交代ができない中小企業が清算を回避するには

まずは事業の選別から 

今一番 キャッシュを生み出している事業は何かを分析する必要があります

これを言うと 『そんなの判ってる』と言われますが、過去の成功体験や しがらみから 実践されないケースが多いです

事業や戦略は今まで通りで 支払をとばすことを中心にした再建は 清算を早める結果になると思います

事業縮小により営業利益黒字化を図る
営業利益が赤字では 次のステップに進めません。まずは 営業利益の黒字化を図るため 事業を縮小、選別をするのが先だと思います

過去がどうだったか、将来どうなるか ではなく 今の営業利益確保を重視すべきです


支払をとばすのは 予告をしたとしても 少し清算時期を遅らせる効果しかない
小切手や手形がおちなければ 業界全体に 自社の信用低下が広がり、ウワサだけで清算が早まるケースがあります

仕入の支払をとばせば、数ケ月で 商品が止められます。業界での信用も一気に失い たとえ お金が立て直せたとしても 取引できないケースもあります。

小切手、手形、仕入の支払を止めるのは もっとも回避すべきです。払えないなら仕入ないことです

借入返済やリースを止めれば 新規借入ができないどころか 担保の事業資産が使えなくなります。

給料をとばせば 事業継続ができなくなります

事業に直接関係ない生命保険や税理士報酬も 影響を考えず支払を止めると イザというときの財産保全や 数少ないアドバイザー・味方が いなくなります。再建や清算の現場は 誰が味方なのか判らなくなります

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2010年04月07日

457 法人の清算(税制改正)

法人清算(平成22年税制改正) 

平成22年10月以降の解散については 税制改正適用
1.解散事業年度の翌期から清算確定期まで 財産を基準とした清算課税制度が廃止
2.解散事業年度の翌期から清算確定期まで 特例欠損金(期限切れ欠損金)を利用可

財産を基準とした清算課税制度が廃止
1.改正前は 清算確定時に 残余財産を基準に清算課税されていたが、改正後は所得を基準に清算課税
2.通常の所得課税制度と同様、(益金―損金)×法人税率により計算する
3.役員貸付金などの資産、粉飾決算の過大申告の更正など含み損の損失化がポイント
4.申告期限は 残余財産の確定事業年度の末日から1月以内

特例欠損金(期限切れ欠損金)の利用
1.青色申告法人は 欠損金を 翌期から7年間繰り越せる
2.改正前、民事再生法などによる債務減額分(債務免除益)は 特例欠損金制度がある
3.解散事業年度の翌期から清算確定期までの債務免除益にも 特例欠損金が利用可
4.特例欠損金額とは、控除していない欠損金のこと(法人別表5の期首利益積立金−青色欠損金)

所得を基準とした清算課税制度のあらまし
1. 法人税率は30%(中小法人の場合8百万円まで18%)
2. 源泉所得税を納付した場合 所得税控除制度あり
3. 前期が粉飾決算の場合 法人税・消費税の過大申告の更正制度(還付制度)あり
4. 前期が黒字、当期が赤字の場合など 欠損金の繰戻還付制度あり
5. 同族会社の場合 債務免除益などに伴う留保金課税あり(中小法人は適用除外)
6. 土地の譲渡益について 追加課税あり(適用停止中)
7. 事業譲渡・建物売却対価に消費税あり、退職金に源泉所得税あり、閉鎖するまで法人住民税(均等割)あり


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2010年04月06日

456 法人の清算 8

8.清算と再建の税務判断ポイント 

清算と再建の税務判断ポイント
1. 債権者にとって、再建による長期弁済資金と 清算による一括弁済資金のどちらが有利かを考える
2. 清算・再建いずれの場合も 大口債権者・担保権者の理解が必要なため、債権者有利を選択
3. 再建による弁済資金の税金流出を抑えるポイントは 欠損金と含み益課税の相殺

青色繰越欠損金制度のあらまし
1. 青色申告法人は 欠損金を 翌期から7年間繰り越せる
2. 欠損金の範囲内で 7年間 利益を税金流出なく 債権者の弁済にまわせる
3. 欠損金以上の部分、7年を超えて支払う部分は 税金を先取りされた後 債権者へ弁済(弁済原資が減る)

法的再建手続の特例欠損金制度のあらまし(平成22年税制改正)
1. 法的再建手続(会社更生法、民事再生法)による債務減額分(債務免除益)は 特例欠損金制度がある
2. 特例欠損金額とは、控除していない欠損金のこと(法人別表5の期首利益積立金−青色欠損金)

欠損金を超える債務免除益が生じる場合
1. 債務免除益が 法的再建手続による財産評価損益・欠損金を超える場合 超える部分に法人税課税あり
2. 貸倒損失、退職金、免除益部分の棚上げなど により 弁済を優先させるケースあり
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2010年04月04日

454 法人の清算 番外編2

破たん企業の兆候を知る
信用調査会社や金融機関の与信調査も効果があるが、粉飾決算の可能性もあり、取引先へのヒアリングから破たん兆候を見逃さないことも リスクヘッジ策では重要

仕入先への支払サイトが長期化する
資金繰りに窮した場合 手形や小切手が不渡化しないように配慮し、仕入先の信用を低下させないことを優先させるケースが多い。仕入先の条件変更に手をつける会社は 破たん直前の兆候の1つ

使用人への給与の支払が遅れている
出入りしている営業担当者などから 給与についての不満を聞いたり、キーマンの退職者が続いている情報を収集した場合 破たん兆候の1つ

資金貸付の要請がくる
取引先から社債(私募債)、金銭貸付などの資金貸付要請がある場合 金融機関やノンバンクの与信がなくなり、リスケジュールをしている可能性がある

保有不動産の売却が頻繁
不動産、ゴルフ会員権、株など事業関連性が低いものから売却するケースが多い。事業用不動産を売却した場合 破たん兆候の1つ

破たん兆候のある会社との付き合い方
基本契約書(支払い条件と延滞時の損害金)の締結、担保の設定・登記(金融機関と競合しないこと)、与信限度額の設定(担保評価額範囲内)、決算書・申告書の取り寄せ・分析、営業担当者との定期的な打ち合わせなど 

 
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2010年04月03日

453 法人の清算 番外編

法人の清算判断について
中小企業の清算実務において ぎりぎりまで継続するケースの方が多いので、だれが清算判断をするか、だれに清算を相談するか、どこで清算判断するのかポイントになる

ぎりぎりまで継続すべきか
赤字が続き、債務超過にある状況で、保有資産の売却、保険の解約、個人財産の提供、個人の人脈からの借入など 会社の財産を処分し、清算までの時間を引き延ばしても 再生するケースは少ない

主要事業の営業利益の赤字が生じたときが 清算判断の第一ポイント
清算判断の重要指標は 営業利益が赤字になったとき。赤字が続く前(衰退期に入る前)に 新商品戦略・新市場戦略を図りながら 生き残るケースはある。そのほか 主要事業のキーマンがたて続けに退職したり、高齢化が進んでいるが 後継者候補がいない場合も 検討時期

清算にもお金が必要
時間を引き延ばすだけでは、財産を減らすだけのリスクもある。予納金や滞納税金・未払給与の支払、手形・小切手決済、専門家報酬など 事業を停止しても 一定の運転資金は必要であり、法人の財産がない状況で 清算はできないことは留意すべき

清算判断はだれがするか
解散決議は株主権限であり、会社や債権者(金融機関など)一定の者が清算判断をするのだが、オーナー企業においては 社長が特定幹部、専門家と話し合い決断するケースが多い。あまり相談者を広げると 社内の士気が一気に下がり 悪循環に陥るケースがある

後継者がいる場合 後継者の意思尊重
金融機関や仕入先など債権者との話合いには、清算か継続再生かを問わず、後継者の意思を確認すべき。とくに 継続を決めた場合 債務は後継者が引き継ぐことになり、事業を承継すること自体が マイナススタートになる

年齢的な経営判断のミスは見過ごさない方がよい
経営破たんの原因は 投資判断や事業判断の複数回にわたる判断ミスが多い。高齢社長の判断ミスが破たんの一因となっている場合 後継者の意見・判断を尊重すべき。意思決定プロセスを見直す

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2010年04月01日

452 法人の清算 7

7.清算の税金手続のあらまし(3) 

解散事業年度の翌期〜清算確定の前期の税金のあらまし
1. 解散日の翌日から1年ごと決算申告(予納申告)あり
2. 1年間の所得金額(益金−損金)×法人税率(税率は解散事業年度と同じ)を事業年度末日から2月以内に納付
3. 交際費課税なし、同族会社の留保金課税なし
4. 粉飾決算の過大申告の更正還付制度なし
5. 上記以外は 解散事業年度と ほぼ同じ
6. 清算確定前に残余財産を一部分配した場合の法人税は控除

清算確定前に 残余財産を一部分配する場合(平成22年税制改正)
1. 分配日の前日までに 所得金額×法人税率を納付
2. 所得金額=分配額−解散時の資本金等・利益積立金等(利益積立金がマイナスの場合 ゼロ)
3. 法人税率は 27.1%など(そのほか法人住民税・事業税あり)
4. 源泉所得税を納付した場合 所得税控除制度あり
5. 債務免除益課税なし、繰越欠損金控除制度なし、欠損金繰戻還付制度なし
6. 減価償却・引当金などの損金制度なし

清算確定事業年度の税金のあらまし(平成22年税制改正)
1. 残余財産の確定日から1月以内に 所得金額×法人税率を納付
2. 清算費用(見積)を所得金額から控除できる
3. 所得金額・法人税率・課税計算方法は 上記と同じ
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2010年03月30日

451 法人の清算 6

6.清算の税金手続のあらまし(2) 

解散事業年度の税金のあらまし
1. 期首から解散日までの所得金額(益金から損金を控除した金額)×法人税率を 解散日から2月以内に納付
2. 債務免除益は益金として課税あり、青色申告法人は7年間の繰越欠損金控除制度あり
3. 法人税率は30%(中小法人の場合8百万円まで18%)
4. 源泉所得税を納付した場合 所得税控除制度あり
5. 前期が粉飾決算の場合 法人税・消費税の過大申告の更正制度(還付制度)あり
6. 前期が黒字、当期が赤字の場合など 欠損金の繰戻還付制度あり
7. 同族会社の場合 債務免除益などに伴う留保金課税あり(中小法人は適用除外)
8. 土地の譲渡益について 追加課税あり(適用停止中)
9. 事業譲渡・建物売却対価に消費税あり、退職金に源泉所得税あり、閉鎖するまで法人住民税(均等割)あり

解散事業年度の節税ポイント
1. 使用人退職金は 解散事業年度の損金か 清算事業年度の残余財産マイナスか いずれか有利選択可
2. 前期以前の粉飾決算に係る過大申告の更正制度について 嘆願による職権更正余地あり
3. 消費税の簡易課税を適用開始事業年度開始日前まで届出提出により選択可
4. 閉鎖事業所は閉鎖届により 法人住民税(均等割)なし
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2010年03月29日

450 法人の清算 5

5.清算の税金手続のあらまし(1) 

清算の枠組が決まったら 手続へ移行
1. 法人解散→清算プロセス(解雇・債権弁済・株主分配)→法人清算の各段階において 手続がある
2. 法人解散・清算(消滅)の段階において 登記手続、税金手続、社会保険手続あり
3. 清算プロセスにおいて 税金手続、退職に伴う手続あり 
4. 手続きのポイントは 解雇トラブル、債権者弁済、納税資金を考えながら手続きを行うこと 

法人解散から法人清算まで 税金計算上 期間を3種類に区切る
1. 期首から解散日までの解散事業年度
2. 解散日翌日から1年ごと区切った予納事業年度
3. 残余財産確定日までの清算確定事業年度
4. 破産の場合 破産開始決定日が解散日、特別清算の場合 解散決議日が解散日

各計算期間の法人税計算のポイント
1. 法人税計算は 所得計算か財産計算か(欠損金は使えるか、債務免除益は課税されないか)
2. 法人税率は何%か(中小法人の軽減税率は使えるか)
3. 税額控除制度、還付制度は受けられるか
4. 重課制度(土地売却益、同族会社の留保金課税など)は課されるか
5. 他の税金(消費税、退職金の源泉所得税など)に、もれはないか


【編集後記】
どの段階で 清算判断したかにより 手続を踏むうえでの ポイントは異なりますが 解雇権の濫用、担保権者の否認権、想定以上の納税コストは 相談しながら 手続きを 踏んでいくのが いいと思います 
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2010年03月25日

449 法人の清算 4

4. 清算の枠組を考える(3) 

私的整理のあらまし(破産・特別清算との違い)
1. 手続が簡便で コストが安いのがメリット
2. 不平等・不正が起こりやすく、全債権者の合意が得られず、長引くケースがあるのが デメリット
3. 債務超過のおそれがある場合や 私的整理では清算困難な場合、破産・特別清算へ移行
4. 手形・小切手の決済、同意権の買取、契約不履行に伴う損害金など 運転資金の余裕が必要 
5. 債務免除、含み損益など課税リスク対策が必要
6. 一定に私的整理ガイドラインに沿って 進めることで 不平等・不正・課税リスクを抑制できる

私的整理手続の主な流れ
1. 株主総会の特別決議により解散(清算法人へ移行)、普通決議により清算人を選任→登記
2. 財産調査、財産目録(処分価格)の作成、財産の換価(債権回収、不動産売却、事業譲渡)
3. 債権者・債権額の調査、債権者へ催告・官報公告、担保財産の評価
4. 債権者集会などで説明し、債権者合意のうえ 弁済
5. 残った法人財産を 株主に分配し、清算結了→登記

代表的な私的整理のガイドライン
1. 大企業向けの『私的整理に関するガイドライン』
2. 中小企業支援協議会による私的整理
3. RCCによる私的整理など

【編集後記】
中小企業の場合 まずは税理士に相談することが多いので 私的整理の検討から入り ダメなら 法的枠組へ移行するケースが多いと思います。 
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2010年03月24日

448 法人の清算 3

3.清算の枠組を考える(2) 

特別清算のあらまし(破産との違い)
1. 子会社・関連会社の清算に用いるケースが多い
2. 破産より 手続が簡易で 早く清算できる
3. 経営者の地位を変更せずに 清算人として清算できる
4. 総債権額の2/3以上の債権者の同意が 協定案の決議に必要(債権者の意思表示ができる)

特別清算手続の流れ
1. 株主総会の特別決議により解散(清算法人へ移行)、清算人を選任する
2. 清算人などが 清算に著しい事情、債務超過のおそれなどを認める場合 特別清算を裁判所に申立する
3. 協定案が可決し、裁判所が認可した場合 協定案通りに債権者に支払い、終結決定

事業譲渡と特別清算の併用
1. 特別清算申立をする前に 買い手企業や第二会社に事業譲渡
2. 第二会社へ事業譲渡した場合 清算法人と類似の商号を用い、信用低下を防止するケース多い
3. 買い手企業・第二会社で事業再建(引継)が完了後、特別清算手続へ移行
4. 営業債務は事業譲渡対象、借入債務は特別清算対象として 総債権額2/3以上の債権者同意を確保できるかがポイント

【編集後記】
特別清算は 子会社投資損失の立証に利用されるケースが多いです。大口債権者が親会社であり、手続きが簡易な分 早めに 清算できるメリットもあります
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2010年03月23日

447 法人の清算 2

2.清算の枠組を考える(1)

法的手続と私的手続のどちらを選択するか
1. 法的手続は 破産、特別清算などにより 裁判所が関与して 清算する手続
2. 私的手続は 裁判所が関与せずに 清算する手続
3. 法的手続のメリットは 残余財産の分配が公平なこと(優位な立場の債権者の債権回収行為や 清算法人の財産隠ぺいを制限できる)
4. 私的手続のメリットは 時間・コストが少なくて済むこと
5. 上記のほか 民事再生法などにより 自力再建を断念し、事業譲渡後 清算に移行するケースあり

破産手続の流れ
1. 法人が債務超過・支払不能(夜逃げ、手形不渡など)の場合 法人・債権者が破産申立をする
2. 裁判所による破産手続開始決定(破産宣告)により 法人が解散し、清算法人に移行する
3. 清算法人の財産管理者が 経営者から破産管財人に変わり、財産を換価し、債権を調査する
4. 法律に基づき 平等に債権者に配当して 債権者集会で報告し、裁判所が終結決定をする

破産手続の留意点
1. 破産申立後は管理者が変わり、事業が停止するため、申立前に事業譲渡による事業再建を検討する必要あり
2. 担保権者が保護されるため、担保権つきの事業用資産は事業譲渡困難

【編集後記】
実務上 破産手続きという選択肢は 優先順位が低いかもしれません。決着が長引き 事業譲渡が困難なため、分配財産が少なくなり 一般債権者の配当率が低く、株主への残余財産も生じないケースが多いので
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2010年03月19日

446 法人の清算 1

1.清算の枠組を検討するための準備事項   

専門家と清算の枠組を検討するために調査する事項
1. 債権者情報の整理(法律の枠組が必要かを判断)
2. 財務情報の整理(いくら分配できるかを判断)

債権者情報の整理
1. 債権者の把握→金融機関、リース会社、仕入先、個人借入先、給与が未払の社員、税目・納期限ごとの滞納税金、未払の社会保険料など
2. 法人・個人の不動産・預金・株などに担保がないか、保証金は払ってないか把握。担保価値(処分価格)算定
3. 担保権者別の実債務金額(=債務金額−担保価値)を算出→担保不足額や同意を得るため資金を算出
4. 債権者別の実債務金額(担保価値控除後の)と 各人別シェアを算出→同意割合を把握
5. 取引契約書、金銭消費貸借契約書など契約書の有無を確認→債務不履行時の必要資金を算出

財務情報の整理
1. 法人の財産明細と処分価格の算定→債務超過判断、債権者の同意予測、株主へ分配価格の算定
2. 未決済の手形・小切手の把握と 当面の資金繰りの把握→不渡による想定以上の信用低下を回避
3. 資金繰りに窮した場合の支払の優先順位、新しい資金調達先の有無の確認→担保権者の優先順位を判断
4. 過去の決算申告書から粉飾分を把握→債権者会議・株主総会で経緯説明、法人税還付の検討


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2010年03月18日

445 法人の清算 序章

次回以降 M&A実務で学んだ 法人の清算ポイントを整理していきます

事業の採算性判断がポイント
会社(ハコモノ)のみの清算か 会社と事業(ヒト モノ 設備 ノウハウ)すべての清算かが 法人清算手法を考えるスタートになると思います

事業に採算性がある場合
清算プロセスを通じて 会社や既存のしがらみ、過去のマイナス要因を切り離し 買い手や 第二会社に 事業を譲渡することが可能になります

事業に採算性はあるが 既存のままでは悪循環にある株式会社や医療法人を想定して 整理します
清算手続きの流れ、解散から清算に至るまでの税金のあらまし、特例欠損金、退職金、債務免除益、含み損益の税金ポイントを 整理します

子会社を清算するケース
親会社側で 子会社への投資金額の損失が 寄付金とならないための方策(寄附金認定された場合 損失金額が 税金計算上 否認される)を整理します

 
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2009年11月12日

376 財務と事業の再生 8

8. 再生実務で使う含み損計上規定 

保有資産の含み損の計上効果
1. 債務免除益の計上による課税回避
2. 総資産の圧縮により資産利益率を向上させ、買い手企業(スポンサー)探しを少しでも容易にする

商品の含み損計上
1. 低価法評価損(時価と期末簿価のうち低い方を期末簿価とする方法へ変更)
2. 売れ残りの季節商品、新商品の発売により著しく機能差がある商品の簿価と売買見込額との差額
3. 破損品・棚ざらし品など品質変化した商品の評価損
4. 会社更生法等による評価替え損失

固定資産・繰延資産の含み損計上
1. 過去の償却不足額を損失計上(税務上否認)
2. 遊休状態が1年以上続く固定資産の含み損
3. 本来の用途に使用できないため 他に転用した固定資産の含み損
4. 所在場所の状況が著しく変化した場合の 固定資産の含み損
5. 会社更生法等による評価替え損失
6. 旧式化・流行遅れにより陳腐化した固定資産は 減価償却の特例あり
7. 通常の使用時間より多く稼働している機械は 減価償却の特例あり

【編集後記】
税務上 認められる損失はすべて計上し、繰越欠損の繰越可能期間を考慮しながら 事業譲渡の売り先(スポンサー)探しをするのがいいと思います。スポンサーが見つかったら 担保権を実行されたり 事業譲渡による否認権を行使されないように 金融機関などとの債務について話し合う必要があります
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2009年11月11日

375 財務と事業の再生 7

7.私的整理と法的整理 

中小企業は私的整理による再生・清算が多い
1. 私的整理とは 法的整理(民事再生法、会社更生法など)以外の方法(私的ガイドライン)による手続きのこと
2. 時間と費用が少なく再生・清算ができる
3. 顧客の信用低下を抑える効果あり
4. 裁判所等が関与せず、利害関係者(債権者・株主・役員)へ強制力がないため 調整困難
5. 利害関係者間で不公平あり(メインバンク偏重)
6. 繰越欠損金がない場合 私的整理に伴い計上する財産評価損、貸倒損失、債務免除益に課税リスクあり

債権者からの要請により法的整理を行うケース
1. 民事再生法等を経た方が かくれ債務なしに事業・会社を売却できる(スポンサーを探しやすい)
2. 民事再生法等を経た方が 課税コストが少なく 債権者の回収率が高い
3. 民事再生法等を経た方が債権者側の損失計上が容易
4. 私的整理前に 事業譲渡を行っている(会社から財産を抜いている)ので 債権者が否認権を行使したい

民事再生法の特徴(会社更生法とのちがい)
1. 民事再生法は 株主・経営者が残れるため 事業実態の変動なく再生できる
2. 手続が簡便で早期に 事業譲渡(事業存続)できる
3. 会社更生法と異なり 担保権者は担保権を実行できるため 担保権者の協力が必要

【編集後記】
中小企業の再生で 法的整理から検討するケースは少ないと思います。法的整理により 金融機関など債権者の権利も変わるので 私的整理のまま 早めに債権回収を図る方が 債権者にとっても 都合がいいはずなので。あと 会社更生法も大きな会社が対象というイメージが強いです
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2009年11月09日

374 財務と事業の再生 6

6.M&Aにあたり 役員借入金をどうするか 

社長借入金(社長のもちだし)の取扱例
1. 社長借入を債務として残す→経営権と株を譲渡(会社存続)→会社が債務を返済(または滞留) 
2. 社長が会社への貸付を免除する→法人で債務免除益課税→経営権と株を譲渡(会社存続)
3. 社長の借入を株に振替える(DES)→経営権を譲渡(会社存続)→所有と経営の分離
4. 社長借入以外の事業を譲渡する→会社解散

債務免除益の課税の注意点
1. 青色欠損金の繰越期間(7年)以内に債務免除益計上
2. 税務上 損金化できる棚卸資産・有価証券・固定資産の評価損、貸倒損失、退職金の把握がポイント
3. 債務免除益が 上記欠損金額などを超える場合 課税
4. 会社更生法等の適用を受けた場合 課税免除あり
5. 社長側には 原則課税なし

DESの課税の注意点
1. 社長借入の時価(キャッシュ価値)を資本に組入することにより 債務免除益課税を繰り延べ、決算評価改善
2. 資本金が増えるので、増税リスクあり(法人税の軽減税率や交際費の非課税枠が使えない)
3. 資本金が1億円超の場合 赤字でも事業税あり、赤字でも法人住民税(均等割)が増える
4. 会社更生法等の適用を受けた場合 社長借入簿価と時価(資本組入)の差額を期限切れ欠損金から控除可
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2009年11月05日

372 財務と事業の再生 5

5.M&Aによる存続・撤退のシナリオ 

破綻企業がM&Aにより存続するケース例
1. M&Aにより オーナー社長が所有する株を 買い手企業に譲渡し、譲渡対価を債務者返済に充当する
2. M&Aにより 破綻企業が 事業や資産を買い手企業に譲渡し、譲渡対価を債務者返済に充当する
3. M&Aにより 破綻企業の所有者・経営者が変わり 法律や話合いにより 債務条件の変更や債務免除をする

M&Aによる存続・撤退の判断ポイント
1. 企業価値と事業価値はいくらか(いくらで売れるか。一括売却と きり売りは どちらが高いか)
2. 買い手企業が存在するか(第三者、役員など)
3. 社内のキーマンは残るか(または辞めて 顧客ごと持っていかないか)
4. オーナー社長・社長親族は辞めるか(退職金を払うか)
5. 会社は解散するか(解散した場合 顧客は離れないか)
6. 民事再生法等や私的整理の手続きにより 枠組みを決めた方が動きやすいか
7. 想定外の労働トラブル、納税負担は生じないか

社長・関連会社の貸借勘定は想定外の課税リスクあり
1. 節税目的で利用した社長等への未払金・借入金を免除した場合 繰越欠損金を超える分は免除益課税
2. 粉飾目的で利用した社長等への貸付金を損失計上した場合 寄附金課税
3. DESにより資本組入した場合 株を売却困難
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2009年11月04日

371 財務と事業の再生 4

4. 債務条件変更(リスケジュール)のあらまし 

債務条件の変更(リスケジュール)の検討の前提
1. 社内でできる固定費削減策、雇用調整を実行した上で 営業CFが黒字である場合 検討
2. 営業CFが赤字である場合 水平型M&A(スケールメリット)により 同業他社に売却し 継続できないか検討

債務条件変更の手順
1. 債務の洗い出し(簿外のリース残債や滞納税金・社会保険未納も含む)をして 現在残高・全体シェアを整理
2. 債務条件(金利、支払サイト、支払方法、担保資産評価額)の整理
3. 事業存続に必要な在庫商品・リース資産の洗い出し
4. 債務の中で明らかに 資金繰りを悪くしている条件の悪い債務(ボトルネック)を抽出
5. 現状の資金繰り表を作成。今後の資金を予測(賞与、退職金、税金など臨時費用を加味)
6. 存続のため 毎月いくらまで返済できるのかを計算
7. 債務者へ説明(保証協会など保証会社、各社本部との調整作業を依頼)

主債務者(メインバンクなど)との話合いがまとまりそうなら
1. 買掛債務の支払棚上げ、返品、支払サイトの長期化、リース資産の返還
2. 債務者へ資本協力を要請(種類株式や私募債を利用)
3. 税金の納税猶予制度により 税務署・都道府県・市町村へ納付相談
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2009年11月02日

370 財務と事業の再生 3

3.経営破綻する前に行う事 

経営破綻前の調査事項
1. 現在と将来の営業キャッシュフロー(営業CF)を分析し、営業CFを把握
2. 現在の資産の明細(営業資産か営業外資産かの区分)と資産の清算価値、担保状況を把握
3. 個人保証の財産の明細と清算価値の把握
4. 現在の債務の明細(ひもつきの資産、債務条件、債務者別シェア)を把握
5. 粉飾決算の場合 経緯と過去の粉飾額を調査
6. 過去の費途不明金・社長貸付金・仮払金の使途を調査
7. 過去の役員給与の妥当性を検証

経営破綻兆候が改善しない場合
1. 会社と事業の存続・撤退を専門家に相談し、各手法のメリット・デメリットを把握
2. 会社と事業の存続・撤退の手法の決定と行動計画
3. 利害関係者(債務者、株主、役員、社員)への説明、話合い、調整

存続・撤退の手法のあらまし
1. 債務者の支払条件変更により 返済猶予
2. 事業売却により 債務者へ返済
3. 個人財産売却により債務者へ返済
4. 法律や話合いにより 返済免除・返済猶予
5. 法律や自主判断により 会社・関係会社を整理・統合・清算

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2009年10月30日

369 財務と事業の再生 2

2.社内の財務改善

財務改善の手順
1. 事業別損益分岐点売上(=固定費÷粗利益率)の算定
2. 損益分岐点売上実現できない事業の撤退検討(関連事業への影響、自社のSWOT分析・戦略を見直し)
3. 損益分岐点売上実現まで 固定費削減を継続
4. 資金分岐点売上の算定。資金分岐点売上={(固定費−減価償却費)/0.6など+借入返済}÷粗利益率
5. 資産の財産価値(その時点でキャッシュフロー化したと仮定した場合の清算価値など)の算定
6. 資金分岐点売上実現まで 固定費・借入返済の見直し
7. 不良資産・不採算資産のキャッシュ化・除却化を検討

固定費削減のポイント
1. 全ての固定費を見直し(交渉で下げる事ができる固定費と なくしても影響が少ない固定費のリスト化)
2. 社長負担経費(交際費、会議費、会費など)のゼロ化
3. 本部経費、間接経費の利用割合に応じた按分
4. 事業別人件費(売上対人件費、労働分配率)の分析
5. 社長や財務担当者ではなく、外部に固定費の見直しを依頼(過去のしがらみ切捨)

雇用調整の手順
1. 役員給与カット、残業規制、非正規社員見直し
2. 年棒制など給与の変動費化の検討
3. 配置転換、新規採用の停止など現状効率化
4. 希望退職募集、退職勧告の検討
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2009年10月29日

368 財務と事業の再生 1

1.財務が健全なうちに備えるべき事   

財務が健全なうちに備えるべき事
1. 試算表の異常値を早く発見する仕組みをつくる(会計ソフト導入や予算導入)
2. リスクを予測し、損失を最低限に抑える策を検討する
3. 専門家を近くに配置し、小さい事でもすぐに相談
4. 事業の撤退判断、会社の解散判断が遅れないように 撤退基準を決めておく
5. 後継者を決めて ノウハウ・人脈・情報を共有化
6. 業務の流れ・コツ、技術・技能の文書化・ビデオ化

試算表の異常値を早く発見する仕組み
1. 毎月の推移と当月が異なる点、前年当月と当月が異なる点、予算と異なる点を分析する
2. 会計ソフトを自社で導入していれば 分析の掘り下げが容易であり、改善策を早めに検討できる
3. 予算とは 月次損益予測を積み上げた達成可能な売上・利益目標のこと

リスクの予測(評価)と損失補てん策
1. 主要顧客の倒産・取引減少、社長・幹部社員の病気・死亡、自然災害・事故、損害賠償などのリスク評価をして
2. 現在の取引シェアを維持するために最低限必要な損害保険、生命保険、バックアップを検討
3. 主要顧客依存度が高い中小企業は連鎖倒産防止策に重点をおくなど 各々の状況とコストに応じて 重点を置きながら、浅く広くの対策が効果的


posted by 川口市の医療専門税理士 at 10:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 再生・清算 1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月28日

367 財務と事業の再生 序章

次回以降 企業再生の実務について 紹介していきます

1 ポイントは 税金とキャッシュフロー改善策
粉飾決算を続け 金融機関からの借入で 事業継続してきた中小企業は キャッシュフローが赤字に関わらず 税金を払い続けてきました

2 粉飾決算の脱却が前提
まずは 取引者との条件変更や役員給与カットを考える前に 粉飾決算の脱却が前提になります
脱却するための手法と 今後の対策を考えていきます

3 粉飾決算をしていないのに キャッシュフローが悪化しているケース
縮小均衡が必要です。社長主導のもと 第三者評価により 固定費の見直しをすべきです
固定費の見直しのコツとあらましを整理していきます
過去とのしがらみを切捨て 将来の存続をかけるための仕組みつくりがポイントになります

4 法律を使って事業譲渡などの手法で 債務者へ弁済した上で 事業を継続する方法や 法律を使わない方法などのあらましと その税金計算上の特例・留意点を考えていきます


posted by 川口市の医療専門税理士 at 10:27| Comment(0) | TrackBack(1) | 再生・清算 1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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