2014年03月22日

1437 古い医院を引き継いだら

親から 親族から 先輩から 第三者から 古い医院を引き継いだ時の対応

古い医院を引継ぐ際には 変化を感じさせないことが重要
古い医院を引き継ぐ際は 急に自分色を出そうとせず 一度そのまま引継ぎ 患者や職員に変化を感じさせず、時間をかけてリニューアルすることが 有効です

特に 高齢患者に医院の変化を感じさせ ドクターショッピングさせることは避けるべきです


古い医院の高齢患者を引継ぐ際のキーマン
・前院長(3年くらい 非常勤で 顔つなぎできれば ベスト)
・ベテラン看護師、ベテラン窓口職員

特に 患者が最初に会う窓口担当者、患者が多く接する看護師は 変えない方が無難です


前院長から引き継ぐべき人脈
患者行動は実際読めないので、こちらの想定通りにはいかないのですが


前院長の人脈引継は 積極的にお願いした方がいいです
例えば
・近隣病院の医師(病診連携の継続)
・医師会、地域会の医師、歯科医師
・障害者施設、福祉施設、学校の担当者
・既存の門前薬局、MR、検査会社、医薬品卸、メインバンクなど協力会社など


3年後を目安に 完全承継&医院リニューアル
・内装、シール広告、野立て広告、電柱広告
・ホームページ、院内ポスター、リーフレット
・待合室、テレビ
・検査設備など
・職員も少しづつ入れ替え(若返り)


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2012年12月18日

1129 歯科医療法人の分院拡大のすすめ 続続

廃院予定、衰退期直前の歯科医院のM&A案件が来たら どう対処するか

赤字医院はM&Aで取得しない という発想では 分院拡大戦略は無理です

歯科の場合 第一立地の新規分院を増やせませんし、赤字だから売却するので M&Aの売り案件は ほとんどが赤字案件です

つまり 分院拡大するには 赤字医院に対して どう対処するかノウハウが必要です


現在は 赤字の歯科医院でも、自分が経営すれば黒字にできる自信とノウハウがないと 歯科の分院拡大はできません


赤字を黒字にするノウハウ例
・スケールメリットによるコスト削減
・販売促進による売上拡大
・コスト削減
・間接業務の削減
・仕入債務、借入返済の条件折衝




マイナス面(リスク)を探しながら、プラス面(投資回収方法)を考えるのが M&Aのデュデリジェンスの心得

財務数字、決算数字のほとんどがウソの前提で マイナス面とプラス面を仮説していくのが M&Aの目付ポイント(成否のポイント)です


・どうすれば キャッシュ、利益を黒字にできるか
・簿外債務は 他にないか
・投資回収期間は 何年か
・M&A対価をディスカウントできないか
・どのような撤退基準を設けるか などの考え方が必要です



不動産立地について 一番立地でなければ 分院開業しない という発想では 分院拡大は無理です
道路沿い、ショッピングセンター近く、住宅地域など 一番立地は 希少物件で 高いです。希少物件に初期投資を増やすより、集患、患者固定化に予算投入した方がいいです



【編集後記】
今後 歯科が薬局のように集約拡大したり(シェア拡大)、歯科が医療モールや介護付き高齢者住宅を開発(多角化)することは 増えていくと思います

ただ 歯科医師は コンサルタントやコンサルティングという言葉に弱い(騙される)ケースが多いので コンサルタントに依存しない自院中心の シェア拡大、多角化をお勧めします 


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2012年12月17日

1128 歯科医療法人の分院拡大のすすめ 続

歯科の廃業者と新規開業者を取り込む
M&A(合併買収)により廃業者を、FC(フランチャイズ)展開により新規開業者を取り込む


M&Aは 縮小均衡して、黒字にできるかが ポイント
歯科医療法人の分任拡大により、歯科部材のコスト削減、院内技工、設備の共有、自由診療専門医の共有、人員の流動化、経理給与業務コストの削減など スケールメリットが生じる

スケールメリットを考慮した採算性がポイント


FC展開は 開業支援により 黒字スタートできるかがポイント
FC加盟歯科は 廃院の承継、新規立地のいずれか による開業

FC加盟歯科の、スケールメリットと安定収益を確保しながら、本部がフィーを獲得するために 内装・設備は FC本部が資金借入をして購入し、サブリースすることにより FC加盟歯科の設備投資リスクを軽減する(加盟歯科は利益責任のみ)

開業支援と保険診療の標準化がポイント。一定の品質維持策として、定期的な勉強会、院内文書づくり、情報交換会の実施



収益性の低い歯科医院(M&A受入、FC加盟)は 本部が テコ入れ支援
採算性が維持できない場合 売却・廃院、FC解除も早期判断が必要なため、M&A、FC時の事業計画に沿った予算管理を実行しながら 採算性を判断(プロジェクト管理) 


スケールメリット以上に 患者流出することは想定した上で 次を支援する
・新規患者へのマーケティング活動
・医院コンセプトから練り直し、金融機関等から資金調達



仲介、コンサルタントに頼らず 廃業者、新規開業者を集める
歯科材料卸、取引業者、過去の職場、知人、歯科医師会などの人脈、DM、WEBなどの広告を通じて 相談体制をつくるのが ポイント 

理事長、経営企画担当、事務長、医療専門税理士で 共同構築できる


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2012年12月15日

1127 歯科医療法人の分院拡大のすすめ

歯科は個人医院(1院展開)、3〜4院展開の医療法人 が多いです
診療圏(近辺1〜2キロ内)に競合歯科が多い環境にあるため、競争力の低い小規模歯科医院の廃院、新規開業の縮小 が予測されます

競争力が低いとは
・件数(実患者数)が増えない → 患者転院、患者中断が多い
・職員の採用がこない、職員がすぐ辞める
・資金繰りが悪い など



既に 歯科医療法人として分院展開している院長に M&A と FC展開 による分院拡大戦略をお勧めします
既に歯科医療法人として分院展開している院長は 競争を回避するだけでなく、競争を利用して 分院を拡大することができると思います

分院拡大の例
・小規模歯科医院の廃院を M&Aにより取得する
・FC(フランチャイズ)展開により 新規開業者を取り込む

ポイントは 保険診療を中心とした分院拡大を、コンサルタントや仲介に頼らず 自院で展開すること です
自由診療医院のM&A取得、FC展開、外部依存のM&A・FC展開は うまくいきません。自院主導による 保険診療の分院拡大(廃院M&A、新規開業FC取り込み)をお勧めします


M&A と FC展開を 分院拡大策として勧める理由は スケールメリット です
スケールメリットの例
・歯科部材の共同購買によるコスト低減
・院内技工による品質維持、コスト低減
・矯正・インプラント専門医の共有
・代医・分院長(後継者)の紹介
・出向・転籍による余剰人員の活用
・医師・衛生士等の人材紹介による採用外注
・内装・設備のサブリースによる廃院承継
・給与計算・税金手続・行政手続の一括外注
・ホームページ・広告の一括外注
・勉強会・交流会の実施 など

厳密に言えば FCは分院ではありませんが、緩やかな共同関係の中に取り込むことで 本部は スケールメリットを享受できます
 

【編集後記】
院長一人では M&A、FCは 出来ないと思うので 医療専門税理士が役に立つと思います



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2010年05月20日

479 親子会社の税制改正 6

6.資本金1千万円以上の子法人の設立 

消費税の改正(設立時還付は取り戻される
1. 設立日・2期目の期首 の資本金が 1千万円以上の法人が 調整対象固定資産を購入した場合 改正の対象
2. 合併や分割により設立した法人も 上記判定に含める
3. 設立期また2期目に調整対象固定資産を購入した場合、 購入期に受けた消費税控除は 3期後に調整計算され取り戻される(強制適用)
4. 調整対象固定資産とは 税抜100万円以上の建物、設備、機械、備品、のれん等の固定資産をいう 

設立期に調整対象固定資産を購入した場合
1. 設立期に簡易課税制度を選択しない場合 2期から3期まで、一般課税強制(簡易課税や免税適用受けられず)
2. 設立3期目の期末に調整対象固定資産を所有している場合 課税売上割合の変動による調整計算がある
3. 設立3期の期末までに、一定要件のもと簡易課税選択届出書を提出すれば、4期目から簡易課税適用可 

2期目に調整対象固定資産を購入した場合
1. 簡易課税制度を選択しない場合、3期から4期まで、一般課税強制(簡易課税や免税適用受けられず)
2. 設立4期目の期末に調整対象固定資産を所有している場合 課税売上割合の変動による調整計算がある
3. 設立4期の期末までに、一定要件のもと簡易課税選択届出書を提出すれば、5期目から簡易課税適用可 

【編集後記】
自販機作戦については 税理士各人意見が違いますが、やりすぎ租税回避と思っている税理士が大半だと思います。消費税だけでなく、相続税などの還付の成功報酬型のサービスは 税制改正とイタチゴッコになり、スポット客ばかりみたいなので ビジネスにならない気がします    
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2010年05月18日

478 親子会社の税制改正 5

5.連結納税の改正 

連結納税制度のあらまし
1. 所有関係100%にある親子会社すべてが、連結グループを構成し、連結グループにより 法人税を申告納税
2. 連結納税にあたり 事前の申請書の提出が必要
3. 申請書は 適用事業年度開始日の3ケ月前以内に提出(平成22年10月以降の適用開始事業年度に適用)
4. 連結納税開始または連結加入に際し、一定の連結子法人を時価評価し、含み損益を計上する
5. 親会社が5年超保有している100%子会社、連結グループ内の法人が設立した100%子会社、適格組織再編による100%子会社は 時価評価しない
6. 連結納税開始・加入して 2ケ月以内に 連結グループから外れる子会社は 時価評価しない(平成22年10月以後の連結開始・加入に適用)

連結グループ内の法人の繰越欠損金額の相殺
1. 連結親法人の繰越欠損金は、連結グループ全体の所得金額から相殺できる
2. 連結子法人の繰越欠損金は、連結子法人の所得金額を限度に相殺できる(時価評価しない連結子法人のみ)

連結子法人が解散した場合(平成22年10月以降)
1. 破産による解散の場合 手続開始の決定時に連結グループから外れる
2. 破産以外の解散の場合 残余財産の確定時に連結グループから外れる
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2010年05月17日

477 親子会社の税制改正 4

4. 資本金1億円以下の中小法人の税制改正 

親会社の資本金が5億円以上の場合 100%子法人(資本金1億円以下)は 次の特例を受けられない
1. 所得金額年800万円まで18%の法人税率特例を受けられない
2. 交際費課税の年600万円非課税枠の控除できない→交際費全額損金不算入
3. 同族会社の留保金課税の不適用受けられない→同族会社の留保金に重課あり
4. 貸倒引当金引当金の法定繰入率の損金算入できない
5. 欠損金の繰戻し還付受けられない
6. 平成22年4月以後開始する事業年度から適用

その他の中小法人(資本金1億円以下)の税制改正
1. 取得価額30万円未満の減価償却資産を300万円まで 全額損金できる規定は 平成24年3月まで延長
2. 投資促進税制(一定の機械装置・事務合理化機器・ソフトウェア等に取得価額の7%税額控除)は、平成24年3月まで延長
3. 投資促進税制(税額控除にかえて 取得価額の30%の特別償却を追加計上)は、平成24年3月まで延長
4. 障害者雇用法人の機械等の償却優遇制度の要件緩和
5. ISO認証のあるシステムセキュリティー投資税制(7%税額控除または30%特別償却)は 平成23年3月まで
6. 特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入の廃止

【編集後記】
不動産や未上場を現物出資した持株会社は 資本が過大になりやすく 事業会社(子会社)に特例が使えないなど課税リスクが生じそうです
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2010年05月12日

475 親子会社の税制改正 2

3.親子会社間の取引(2) 

100%所有関係の現物分配は課税繰延
1. 現物分配とは、子会社から親会社へ 一定事由が生じた際に 金銭以外の財産の交付を行うこと
2. 子会社から親会社へ 固定資産など現物を配当として交付した場合、その固定資産等の直前簿価により 譲渡したものとされる(時価課税は繰延)
3. 子会社所有の財産(孫会社や含み損益のある資産など)を親会社へ 課税なく移転できる
4. 親会社側も簿価で引継ぐため、時価課税は繰延。受入益は課税されない(益金不算入)
5. 平成22年10月以降の現物分配に適用

子会社の次の事由により、現物分配が生じた場合に適用
1. 子会社が利益配当として現物分配した場合
2. 子会社が親会社へ現物により資本払戻をした場合
3. 子会社が親会社から自己株式を相対取得した場合
4. 子会社が解散して残余財産を現物分配した場合

100%所有関係の金銭による受取配当は課税されない
1. 受取配当金全額(負債利子控除なく)が課税されない
2. 平成22年4月以後開始する事業年度から適用

100%所有関係の自己株式の譲渡損益は課税されない

1. 親会社が、子会社の自己株式買取により 金銭等の交付を受けた場合、譲渡損益は生じない
2. 平成22年10月以降の譲渡に適用


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2010年05月11日

474 親子会社の税制改正 1

2.親子会社間の取引(1)

100%所有の親子会社間の譲渡損益は繰延
1. 譲渡損益の繰延とは、譲渡損益を いったん 譲渡損益がないものとして税金計算すること
2. 親子会社間の固定資産・有価証券・金銭債権等の譲渡損益は 譲渡年に計上されない(調整される)
3. 個人株主と親会社の譲渡損益は適用除外
4. 棚卸資産・売買目的有価証券の譲渡損益は適用除外
5. 固定資産・有価証券・金銭債権等の譲渡直前簿価が1千万円未満の場合 適用除外
6. 平成22年10月以降の譲渡損益に適用

繰延べられた譲渡損益を計上するケース
1. 資本関係が100%未満になったとき
2. 固定資産・有価証券・金銭債権等を再譲渡、除却、評価替え等が生じたとき
3. 連結納税制度の適用により、評価替えしたとき

100%所有の親子会社間の寄附金は全額損金不算入
1. 寄附金とは 贈与、無償供与、不適正対価による取引で 事業経費性の低いもの
2. 寄附金の支払側で損金不算入となり、寄附金の受取側で益金不算入となる
3. 子会社の整理負担金のうち、これ以上損失を被らないために行う一定のものは寄附金に該当しない(損金可)
4. 合理的な経費負担・共通費按分は寄附金に該当しない
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2009年04月09日

226 会社法とM&A 8

8.M&Aと清算の迅速化 

総会決議なしで合併可(略式組織再編)
1. 90%以上の株(議決権)を保有している場合、子会社の株主総会なしで、合併・株式交換できる
2. 親会社が90%の議決権を保有している場合、子会社の10%の株主に対して、株式交換により、親会社株式を交付し、100%子会社化できる
3. 少数株主は、定款違反による差止請求権がある

簡易組織再編も総会決議不要
1. 合併などにより交付する新株比率と、合併などにより移転する資産の占有割合の合計が20%以下の場合 総会決議なしで組織再編可
2. 全体の20%以下の組織再編(合併、分割、株式交換)は、取締役会だけで実行できる

清算手続きも迅速化
1. 大会社以外の譲渡制限会社の清算手続きにおいて、裁判所の関与がなくなり、決算公告がなくなったため、迅速化、低コスト化
2. 欠損子会社について、損失補てんをして継続するか、清算するかの検証ポイントを設け、損失を広げないための方策として清算も有効(寄附金課税に要注意)
3. 清算法人は、残余財産の分配にあたり、現物財産を 株主に分配でき、清算株主は 現物財産相当額の金銭分配を請求できる
4. 清算法人は、残余財産の分配以外、利益配当できない
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2009年04月08日

225 会社法とM&A 7

7.株式譲渡制限会社の注意点 

一部の株式に譲渡制限を付けることも可
1. 配当優先株の譲渡制限を外して、多くの少数株主から広く資金調達可
2. 議決権に影響を与えないように、議決権制限株式とセットで交付
3. 譲渡制限のある普通株式でも、株主総会・取締役会の承認なしに、株主間の譲渡制限株式の譲渡・贈与が行えるように、定款を変更可
4. 少数株主を取り込み、大株主に株を集中できる

定款により、株主ごとに異なる扱いをできる
1. 特殊決議(総株主の半数以上、総株主の4分の3以上の議決)により、株主ごとに異なる定款の定めを作れる
2. 持株数、議決権に関わらず、配当や決議事項について、株主ごと決めることができる
3. 大株主(親会社)の裁量と少数株主の権利保護のバランスが重要

株主への通知・公告
1. 基準日の株主が、原則 株主権をもつが、基準日後の買収について、買い手が株主権を行使できる
2. 株式譲渡制限会社は、株主に簡易組織再編・自己株式取得などの新株発行情報を通知義務あり
3. 取締役が株主に知られないように、株主の権利を侵害することは出来ない

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2009年04月07日

224 会社法とM&A 6

6.株売買についての会社法の特徴 

少数株主にも、株式買取請求権がある
1. M&Aにあたり、反対する株主は、会社に買取を請求可
2. 議決権を行使できない株主も、一定期間内に反対意思を通知すれば、買取請求可
3. 買取価格は、当事者で協議

一定の場合 親会社株式取得できる
1. 子会社は、合併などに伴い、親会社株式を取得可
2. 子会社は、議決権の過半数を所有している会社のほか、議決権の過半数に至らなくても、支配力を有していれば、子会社に該当する

合併対価の範囲が広い
1. 合併にあたり、交付するのは、買い手企業の株式のほか、金銭その他の財産も可
2. 金銭のみの合併も可
3. 買い手企業の親会社株式の交付も可(三角合併)

利益配当の財源規制
1. 純資産が3百万未満の場合、利益配当できない
2. 分配可能額=一定の剰余金−一定の自己株式−当期に分配した額
3. 分配可能額を超える違法配当について、過失があると認められる場合、弁済責任あり

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2009年04月06日

223 会社法とM&A 5

5.株式・新株予約権・社債のあらまし 

第三者割当増資 
1. 決算の信頼性が低い会社を取得する場合、第三者割当増資を通じた資本提携を経てから、100%株を取得することも可
2. 新株は時価により発行
3. 発行株式に譲渡制限がある会社は、株主総会の特別決議により、新株発行し、割当者を決める

新株予約権
1. 予め購入価格、購入期間を決めた自社株購入権のこと
2. 新株予約権契約により、新株予約権を無償付与し、付与された者が一定期間内に権利を行使し、株式を購入した場合 株式が付与された者に交付される
3. 新株予約権付与会社を買収する場合、株主名簿とともに付与者名簿・権利行使価格・行使期間・付与時の時価・割当者の決定機関を確認  

社債・新株予約権付社債
1. 社債は、議決権がないため、経営判断に影響なく、長期返済不要な資金調達手段として有効
2. 取締役会を設置していない会社でも、社債発行可
3. 取締役会を設置している会社は、取締役会で大枠を決め、具体的な事は代表取締役が決定できる
4. 社債に新株予約権を付与したものを、新株予約権付社債といい、権利行使まで社債として機能し、権利行使後は株主権を持てる

【編集後記】
焦って買収するのは得策ではありません。資本提携や金銭貸借など ソフトM&Aも選択肢の1つだと思います
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2009年04月03日

221 会社法とM&A 4

4.自己株式の取得効果

売り手企業の株主が100%所有していないと 売りにくい
1. 中小企業のアフターM&Aで、買い手が注意すべきは、少数株主(オーナー以外の名義株主や縁故株主)
2. 上場予定で資金集めをした会社は、ベンチャーキャピタル、ファンド会社などの少数株主対策も必要
3. M&A前に、売り手企業の少数株主を減らす手法として、自己株式取得を検討
4. 自己株式は、会社が株主から自社の株式を取得することであり、議決権を奪う(議決権を集中させる)効果あり

自己株式取得手続き
1. 株主総会(臨時でも可)の普通決議により、大枠を決議
2. 取締役(会)が、自己株式の買取価格・買取期間など具体的に決め、全株主に通知
3. 株主の請求により、会社が自己株式を取得(みなし配当、売主追加請求手続きに要注意)

相続により分散した譲渡制限株式を買い戻す方法
1. 定款に、相続等により譲渡制限株式を取得した者に対して、会社が買い戻す旨定める(売渡し請求による定款の定め)
2. 株主総会の特別決議により、売渡し請求による定款の定めに基づき、会社が相続人等から強制的に買取ることができる(買取価格は当事者間協議)
3. 強制買取りでなく、相続人等からの売買も可(みなし配当課税なしの優遇措置あり)

【編集後記】
売り手企業の株主が、多数の場合 株の取得動機が縁故(つきあい)、配当、上場時のキャピタルゲイン目的の3つが存在します。少数株主対策は 動機ごとに異なる対応が必要だと思います
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2009年04月02日

220 会社法とM&A 3

3.交付株式の工夫 

議決権制限株式の活用
1. 譲渡制限会社は、議決権制限株式の発行限度規制なし
2. 組織再編にあたり、議決権制限株式、無議決権株式を売り手株主に、対価として交付することで、経営安定

全部取得条項付種類株式の活用
1. 全部取得条項は、株主総会の特別決議により、会社が強制的に株主から買い取ることができる(財源規制、取消訴訟に要注意)
2. 現在の株式を、全部取得条項付き種類株式に変更してから、特別決議により買い取り、議決権制限株式と普通株式を交付することで、経営安定(みなし配当要注意)

拒否権付株式
1. 株主総会決議(役員の選任・解任)、取締役会決議(経営決定事項)に拒否権がある
2. 拒否権付き株式を発行し、現経営陣に持たせることで、経営安定

議決権のない株主の権利
1. 発行済株式数の3%以上持っていれば、決算書・株主総会議事録・取締役会議事録の閲覧可
2. 3%以上を6ケ月以上持っていれば、役員解任請求可
3. 10&以上持っていれば、解散判決請求権がある



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2009年04月01日

219 会社法とM&A 2

 2.子会社管理と機関設計 

株式譲渡制限会社は、株主と取締役1人も可
1. 子会社の自治を弱くし、親会社の権限を強くする場合、取締役会を設置しないことも可
2. 親会社の出向者を、子会社の代表取締役にする場合 親会社の意向が強いので、取締役会・監査役不要
3. 取締役・監査役の任期を10年まで伸長可(登記コスト減)、取締役解任は普通決議で可

決算書の作成機関として、会計参与設置可
1. 大会社以外の会社を買収する場合、決算書の信頼性が低いため、立て直しを図るメリットあり
2. 金融機関、ベンチャーキャピタルなどからの資金調達や上場を予定している場合 決算書の信頼性を向上させる効果あり
3. 会計参与は、株主代表訴訟の対象になり、決算書について 会社・金融機関・債権者に対して、役員責任あり

監査役の監査権限を広げるかがポイント
1. 株式譲渡制限会社が取締役会を設置した場合、監査役か会計参与などの設置が強制
2. 監査役は、原則 業務監査と会計監査を行うが、大会社以外の株式譲渡制限会社は、監査役の業務を、会計監査に限定できる
3. 業務監査を監査役権限から除外することにより、取締役・株主の権限を強化できる

【編集後記】
アフターM&Aのポイントは 権限の集中と 段階的な子会社自治だと思います
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2009年03月07日

202 中小企業のM&Aの事実

1 M&Aは 高リスクながら、事業再構築に最適です
技術力はあるが、含み損のある資産を抱え借入返済が困難な場合、売り手は M&Aにより、事業再生が可能です

高機能設備、熟練工など優秀な経営資源はあるが、後継者がいない場合、売り手はM&Aにより事業承継が可能です

規模拡大により、スケールメリットを獲得したい場合、買い手は、M&Aにより事業拡大が可能です

異業種転換、経営の多角化を、低リスクで図りたい場合、買い手は M&Aにより事業転換が可能です


2 M&Aはマネーゲームではありません
中小企業のM&Aは、前社長から次社長へのバトンタッチであり、2人の中小企業社長の友情に似た熱い思いの伝承です

売り手が敗者、買い手が勝者というわけでは、ありません


3 M&Aのメリットは、新たに事業参入するより、時間を節約できることです


4 M&Aのデメリットは、売り手に隠れたリスクがあり、実態以上の対価を払うことがあることです
仲介会社にターゲット探しを依頼すると、さらに投資コストが莫大に増えます。投資回収できるかが 重要になります

買い手は 売り手を自分で探すか、商工会議所・中小企業庁などのマッチングサイトで探すのがいいと思います


M&Aに専門家を入れた方がいいのは、買収対価の妥当性を 検証できることと 相手の悪意を見分けることができることだと思います


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2009年02月27日

197 中小企業の反対株主対策

中小企業の自社株流出は、将来リスク大
オーナー役員給与損金不算入対策で 自社株を第三者に流出したケースは将来要注意

議決権を制限する方法
1.特別決議により、ターゲット会社の普通株式を全部取得条項付き種類株式に変更後、強制取得し、株式対価を払うか、議決権制限株式を交付する
2.特殊決議により、ターゲット会社について 株主ごと議決権の差をつけるような定款変更をする(1株の株式に、全ての議決権を与えるなど)


議決権制限株式の一例
1.配当優先無議決権株(配当しない場合 議決権を復活させる旨、定款記載したもの)配当重視のベンチャーキャピタル向けのケースが多い
2.配当優先無議決権株(配当しない場合 議決権が復活しないもの)上場を視野に入れる場合 無議決権株が上場の障壁になる可能性あり、議決権の復活の有無はポイント


議決権を制限できても、少数株主が持っている権利
1.1株以上もっている株主による 計算書類、取締役会議事録、株主総会議事録などの書類閲覧
2.1株以上を6月以上保有している株主による株主代表訴訟
3.3%以上保有している株主による 会計帳簿の閲覧、会社の財産調査のための検査役選任請求
4.3%以上を6月異常保有している株主による取締役・監査役の解任請求
5.10%以上保有している株主による 解散判決請求
6.議決権制限株主が 株主の権利を著しく侵害された場合 特別決議取消請求


相続などが生じたら、相続人へ引渡し請求できるように、定款変更


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2009年02月13日

187 合併の税金入門 8

8.欠損法人の株取得から合併の流れ一例 

欠損法人の株を100%取得
1. 適正に株を評価(相続税法上の評価額、資本金額、時価純資産、将来キャッシュフローを参考に算出)
2. 経営幹部入れ替え(役員退職金の算出は、過大にならないように要注意)
3. 子会社との有利取引により、寄附金課税されないように、費用負担、内部取引(交際費など非課税枠の恣意性や業務委託などによる所得移転に要注意)

子会社(欠損法人)を適格合併
1. 子会社化から5年経過後に、適格合併
2. 親会社の法人税計算上、子会社の繰越欠損金を引継ぐ
3. 子会社は消滅、親会社は子会社の資産を簿価で引継ぐ
4. 親会社は 引継資産の簿価と 子会社株式の簿価を相殺し、差額を消滅差損益(特別損益)として計上
5. 法人税計算上、消滅損は損金不算入、消滅益は益金不算入(税務上、損益でなく、資本剰余金に該当)

採算性の低い事業を切り捨て
1. 100%取得後の適格合併の場合、採算性の低い事業を譲渡しても、非適格合併にならない(含み益課税されない)
2. 100%未満の適格合併の場合、事業の継続が適格合併の要件なので、採算性の低い事業を譲渡した場合、非適格合併として、含み益課税あり(欠損金引継不可)
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2009年02月12日

186 合併の税金入門 7

 7.社長借入の注意点 

当面返済できない社長借入はDESか債務免除
1. 社長借入を資本金に振替える(DES)か、債務免除益で精算することにより、欠損法人の債務超過は減る
2. DESにより、債務免除益課税を繰り延べ、社長は 相続税が低くなる効果(債権より株の方が評価引下げ可)
3. 債務免除により、欠損法人で課税されるが、社長は 相続財産(債権)がなくなる

DES後に合併する場合
1. DESにより、株価が変動する場合、他の株主との間で 贈与リスクがある
2. 社長借入が、経営の失敗や節税のつけである場合 株対価が 実態より高めになる(買い手リスクあり)
3. DESにより、繰り延べた債務免除益は、合併時に、合併交付金として精算するか、マイナスのれん課税される
4. 合併交付対価として株を交付する場合、議決権制限や取得条項付きなどの種類株式を検討

債務免除後に合併する場合
1. 社長借入を 債務免除益で精算し、欠損金や退職金で 課税負担を大きくしないように配慮する必要がある
2. 退職金の妥当性が必要

社長借入として残したまま合併する場合
1. 合併ではなく、事業譲渡や分割により、引継債務を限定する事を検討
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2009年02月10日

185 合併の税金入門 6

6.MBOと合併の合わせ技 

MBOにより、買収資金のない役員をオーナーにする
1. A社の若手役員を オーナーにするには MBOが効果的
2. まずは その役員が、新法人を設立し、金融機関などから A株の買収資金を調達する
3. 新法人が A株を購入してから、A社と 新法人を合併
4. ポイントは資金調達と合併差額(のれん)

MBOの資金調達の注意点
1. 新法人の融資枠は小さいため、事業承継計画をもって 金融機関へ事前に融資審査(新社長の個人与信状態も事前に聞き取り)
2. A社の前株主から 私募債により資金調達(利子により還元)、前株主が新法人への影響力を持ち続けたい場合 拒否権付き株式(黄金株)の取得を条件にする
3. 他の役員やファンドから 出資により資金調達(配当、給与により還元)、割り当てる株式は 議決制限や強制買取できる種類株式などに手当
4. 新法人で資金調達できない株については、直接 前株主から新社長へ、贈与を検討(長期的に移転)

合併差額(のれん)の税計算上の注意点
1. 適格合併では、のれんは損金にできないので、のれんを費用化しても 課税される
2. 株の買収対価算定の際に、適正価額より低い場合 受贈益課税、適正価額より高い場合 寄附金課税がある
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2009年02月09日

184 合併の税金入門 5

 5.合併含み損の利用制限 

合併含み損の利用制限のあらまし 
1. 50%超の資本関係をもってから、5年以内に適格合併を行った場合、合併後一定期間に生じた 一定資産の譲渡損失は 損金にならない場合がある
2. 合併後一定期間とは、合併事業年度開始日から3年間、または 合併事業年度開始の日から資本関係発生日の5年後のうち いずれか早い日

下記の場合 合併含み損を利用可
1. 資本関係が50%以下の適格合併の場合
2. 資本関係が50%超で 資本関係発生から5年以上経過した適格合併の場合  
3. 資本関係50%超でみなし共同事業要件を充たす場合
4. 棚卸資産、売買目的有価証券、簿価1千万未満の資産の含み損の場合

みなし共同事業要件とは、次のいずれかの場合
1. 両社の事業が関連し、その役員が存続会社の一定役員に就任する場合
2. 両社の事業が関連し、両社の規模が5倍以内で、資本関係発生時と比較して合併時の事業規模が2倍以下などの場合  

非適格合併の場合
1. 合併消滅法人の含み損は、合併時に実現するため、利用制限は受けない

【編集後記】
欠損法人を節税に活用するための買収合併は制限と否認リスクがあります
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2009年02月06日

183 合併の税金入門 4

4.合併欠損金の利用制限

合併欠損金の利用制限のあらまし
1. 50%超の資本関係をもってから、5年以内に適格合併を行った場合、合併により消滅する会社の欠損金を引き継げない場合がある
2. 合併欠損金を利用するため、逆さ合併(欠損をもつ売り手企業が、合併により存続)をした場合も 制限あり

下記の適格合併の場合 合併欠損金を利用可
1. 資本関係が50%以下の適格合併の場合
2. 資本関係が50%超で 資本関係発生から5年以上経過した適格合併の場合  
3. 資本関係50%超でみなし共同事業要件を充たす場合
4. 含み益が繰越欠損金以上の場合

みなし共同事業要件とは、次のいずれかの場合
1. 両社の事業が関連し、その役員が存続会社の一定役員に就任する場合
2. 両社の事業が関連し、両社の規模が5倍以内で、資本関係発生時と比較して合併時の事業規模が2倍以下などの場合  

非適格合併の場合
1. 合併消滅法人の繰越欠損金は 法人とともに消滅(非適格合併は欠損金を引き継げない)
2. 合併存続法人の繰越欠損金は 利用制限なし


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2009年02月04日

182 合併の税金入門 3

3.合併存続会社の税金のあらまし 

合併は、資産を取得し、株などを交付する手続き
1. 合併により 買い手企業(合併により存続する会社)は 売り手企業から、資産を 時価で取得し、その対価として、売り手企業の株主に、株などを交付する
2. 対価と取得資産の時価との差額(プレミヤ)は、資産調整勘定(のれん)として、5年で損金(または益金)となる
3. 合併により取得する資産の時価(受入価額)の算定がポイントであり、低額取得の場合 受贈益課税あり

適格合併の場合 買い手企業は 簿価で引継ぐ
1. 適格合併の場合 売り手企業の簿価(含み損益を実現しないまま)を取得価額として、引継ぐ
2. 資産、負債、利益剰余金を簿価のまま引継ぎ、差額は資本金・資本剰余金になる(資産調整勘定は生じない)
3. 引継後、買い手企業が選定した減価償却方法、棚卸資産評価方法により計算される  
4. 一定の制限のもと、繰越欠損金を引継可(詳細後述)
5. 一定の制限のもと、含み損を実現できる(詳細後述)

かくれ債務(簿外債務)のリスク
1. 過去の未納税金、未納社会保険を負担
2. 過去の未払残業代、退職金に係る源泉税を負担
3. 合併により、消費税の納税義務が生じる場合がある
4. 適格合併として税務申告したが、非適格合併と認定され、必要以上の課税を負担

【編集後記】
M&Aの財務調査のポイントは 簿外債務、含み損益を加味した時価純資産の算定と 将来キャッシュフローによるプレミアム算定と 投資額の回収期間の算定だと思います
posted by 川口市の医療専門税理士 at 09:55| Comment(0) | TrackBack(1) | M&Aアフター 1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月03日

181 合併の税金入門 2

 2. 合併消滅会社の税金のあらまし 

合併は、原則 売り手企業に譲渡益(含み益)課税
1. 合併とは、売り手企業が資産を、買い手企業に譲渡すると同時に 売り手企業が消滅する手続き
2. 売り手企業が譲渡した資産に含み益があれば、その譲渡益に課税、

合併は、原則 売り手企業の株主に課税
1. 合併とは、売り手企業の株主が、株を譲渡し、譲渡対価として 買い手企業の株などを取得する手続き
2. 譲渡した株に含み益があれば、株主に譲渡益課税
3. 売り手企業の消滅により、株主にみなし配当課税

適格合併に該当する場合 課税は繰延
1. 金銭交付のない合併で 一定要件(下記2〜5)を充足するものは 課税を繰り延べることができる。課税の繰り延べとは、含み益のまま課税しないことを意味
2. 売り手企業と買い手企業間の資本関係が、50%超の合併は、売り手企業の総社員(役員含む)の80%以上を引継ぐなどの場合 適格合併に該当
3. 両社の資本関係が100%の合併は 社員引継 不要   
4. 両社の資本関係が50%以下の合併は、共同事業要件を充足した場合 適格合併に該当 
5. 共同事業要件とは、社員の80%以上引継、事業引継、両社に事業関連性がある、両者の事業規模が5倍以内であること(または 特定役員を引継ぐこと)、株式を継続保有すること

【編集後記】
合併は2つの会社が1つになりことですが、税金計算上の原則は 1つの会社が 他方の会社に資産を譲渡してから 消滅する と考えます。法人に含み益があれば 課税されます。ただし 適格合併に該当する場合 一時的に 含み益課税は 回避できます。資本関係が50%以下の合併は適格判断が難しく、株式を継続保有する(つまり 売却できない)要件の判断は 慎重に行っています

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2009年02月02日

180 合併の税金入門 1

1.合併の税金のあらまし 

過度な租税回避は否認
1. 合併により、法人税を不当に減少させると 税務署長が認める場合 その行為計算は否認
2. 合併の欠損金と含み損の利用は、制限あり
3. 租税回避となる親子会社間取引は、寄附金課税あり

合併による税金のあらまし(原則は非適格合併課税)
1. 売り手企業(合併により消滅する会社)は、合併により資産譲渡益課税あり
2. 売り手企業の株主は、合併により株譲渡益課税あり
3. 売り手企業の株主は、合併消滅により、みなし配当課税あり
4. 買い手企業(合併により存続する会社)は、資産を時価で取得し、株または金銭などを交付 

制限されるグループ会社間の租税回避スキーム
1. 売り手企業の繰越欠損金を、買い手企業の法人税計算で控除する
2. 売り手企業の含み損を、買い手企業が損出しすることにより 法人税を減少させる
3. 子会社の解散により 子会社株式の評価損を出す
4. 親会社の裁量権により 有利取引をする
5. 親子会社間の費用負担で 非課税枠を利用する
6. 欠損法人側に 所得を集中させる
 
【編集後記】
合併、買収は多くの資金が必要であり、投資額(仲介手数料を含む)を回収するには多くの時間がかかります。逆に法人を設立した方が 安くすむケースもあります。節税効果も含めて 投資回収を考えるのは 当然の流れですが、法人税法に行為計算否認の規定があることには 留意した方がいいです
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2008年09月09日

80 親子会社間取引 5

 5.子会社からの投資回収方法 

親会社が 子会社の株を保有 
1. 子会社から配当金を受け取る。受取配当金は 収益ではあるが、法人税計算上 課税されない
2. 子会社の資産状態が 取得時より50%以上低下した場合などは 子会社評価損を損金計上可

親会社が 子会社に金銭を貸付
1. 子会社から 利息を受け取る。受取利息は 法人税法上 課税。期間が経過していれば 未収であっても計上
2. 子会社が債務超過などの場合 未収利息は 計上しなくてもいい
3. 親会社が 子会社に通常より低い利率で 貸付をする場合、有利な金額分 原則 寄附金課税されるが
4. 子会社が業績不振であり、緊急に貸付ける必要があり、子会社の再建計画などがある場合 課税されない
 
子会社を解散・整理する場合
1. 子会社への貸付金が 法律上消滅した場合や 資産状態から 全額が回収不能と認められる場合 損失を損金計上可
2. 親会社が 子会社の負担すべき債務を引き受けた場合 原則 寄附金課税だが
3. 親会社が負担しなければ さらなる大きな損失を被ることが明らかな場合など合理性があるときは 寄附金課税されない

【編集後記】
会社法により 子会社を容易に設立できますが 税法は 取引の実態に応じ課税するため 子会社との取引について お手盛りにならないように 留意して下さい。また 子会社を解散する場合も 子会社への貸付を損失計上する際 子会社側で 親会社からの債務を免除益に計上するのか検討して下さい
 
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2008年09月08日

79 親子会社間取引 4

4.(親会社・子会社)共通コストの留意点

業務委託費用が課税されないためには
1. 親会社のグループ管理費、企画開発費、ノウハウ提供料など業務内容と 業務報告書などを整備し、金額の算定基礎を明示するなど が必要
2. 交際費(取引関係継続のための グループ間供応費)、寄附金(反対給付性のない利益供与費)、リベート(売上などに比例性ない)の場合 課税余地あり

親子いずれかが 支払った共通コストについて
1. 費用の対象となった社員数、床面積、距離など明確な基準を 負担割合とすべき
2. 明確な基準がない場合 均等負担、売上高基準などを参考に 恣意性がないように配慮して決める

交際費の負担は 要注意
1. 資本金が1億円以下の子会社に 負担させ 損金可能限度額による節税を図るケースがある
2. 寄附金も同様に 損金可能限度額の枠が ある方に負担させ 節税を図るケースがある
3. 同族会社の場合 行為計算が否認される場合がある

親会社が購入した福利厚生施設
1. 子会社が 建設負担金を支出した場合 親会社側では 収益となり、子会社側では 資産(法定償却可)となる
2. 施設利用料の負担は 利用割合により負担

【編集後記】
親子間取引に経営合理性がなければ、損失とばし(粉飾)か 租税回避のいずれかでしかありません

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2008年09月05日

76 親子会社間取引 3

3.(親会社・子会社)不動産取引の留意点 

親会社の土地を 子会社に賃貸する場合
1. 子会社が 建物を取得するなど 土地所有者と 土地利用者が異なるとき、子会社は 借地権者になる
2. 子会社が 借地権の対価を支払わない場合 親会社側で 権利金課税がされるので 要注意
3. 親会社に 土地の更地価額(時価)×借地権割合の課税がされる

権利金課税回避策は 地代と無償返還条項
1. 権利金課税を回避するには 地代年額を 土地の更地価額(相続税評価額なども可)×6%とする
2. 地代年額が 上記を満たさない場合 土地賃借契約書に 無償返還する旨を記載し、税務届出を提出し、3年ごとに地代を改訂すれば 権利金課税は回避できる
3. 親会社側で 家賃不足分の 課税はあるが、権利金課税と比較すると 税負担が軽くなる 

親会社の土地と 子会社の土地を交換する場合
1. 1年以上所有した土地で 時価差額20%以下の交換などの要件を満たす場合 譲渡益には 課税されない
2. 親会社の優良店舗の土地建物と 子会社の不採算店舗の土地建物の交換が 一定要件を満たす場合 課税されずに 、所得移転が可能になる
3. 借地権が生じている場合  交換制度を利用して 課税なく土地の所有者と 土地の利用者を一致させることができる

【編集後記】
実務では 地代金額の目安(土地時価×6%)を伝えるとともに 無償返還条項を契約書に付けることにより 権利金課税対策をしています

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2008年09月03日

75 親子会社間取引 2

 2.(親会社・子会社)出向・転籍の留意点 

人が親子間異動した場合 出向か転籍か
1. 転籍は 転籍前の会社を退職して 転籍する会社に 就職するのと同じ (転籍する社員の意思による)
2. 出向とは 出向する社員と会社の雇用関係は変わらないまま 会社の命令で 異動すること

親会社の社員が 子会社へ出向する場合
1. 源泉事務、費用計上、費用負担は 子会社
2. 親会社が 出向者給与を負担している場合 課税余地あり。親子間の較差を補てんするための合理性があれば 親会社が支出した較差補てん金は 損金可 
3. 出向社員が 子会社で役員の場合  出向契約等により 負担金額・出向期間が明記され、出向先の株主総会決議などがあれば 子会社側で損金可
4. 負担金額が 毎月定額でない場合(成果給、賞与など) 子会社側でが 事前確定届出給与の届出を 税務署に提出する必要がある
5. 子会社側の出向負担金が 親会社での出向者の給与を超える場合 超える部分は 課税余地がある  

転籍した社員が 子会社転籍後に退職した場合
1. 子会社の退職規定により支給
2. 転籍時に退職金を支給せず、親会社在籍期間と 転籍後の子会社在籍期間を通算する場合 負担区分について 話し合いが必要

【編集後記】
出向の場合 雇用関係継続の実情から 子会社から親会社へ 出向負担金を支出し 親会社から 出向者へ給与支給する場合もあります。どちらの会社の 何の業務に対する職務対価なのかが ポイントになります

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2008年09月02日

74 親子会社間取引 1

1.(親会社・子会社)子会社管理のポイント 

子会社の自主性は どこまで認めるか
1. 子会社管理規程により 人事、財産の処分・取得、借入、会社の重要事項の決定などを 統制
2. 経理規程により 決算の恣意性を排除

会社法の規制は 守られているか
1. 子会社は 原則 親会社株式を取得できない
2. 親会社の監査役は 子会社を調査できるが 子会社の取締役などを兼任できない
3. 子会社との取引高などを 決算書に注記・区分記載

節税メリット(合併していたら得られない節税メリット)
1. 資本金1億円以下の中小法人の軽減税率を 活用
2. 子の繰越欠損金の活用(一定の場合 合併においても 欠損金活用可)
3. 交際費課税、貸倒引当金を 親子双方で受けられる
4. 子会社からの受取配当金は 親会社では課税されない

課税リスクは 留意しているか
1. 親子間取引は 適正な時価でなければならない
2. 適正な時価でない場合 寄附金か 受贈益課税あり
3. 同族会社による 過度の租税回避の場合 法人税法により 取引全てが否認される
4. 適正な時価はいくらかを考えるより、不適正な時価でないことを 立証するのが 実務のコツ

【編集後記】
子会社管理を間違うと 買収が失敗ということになります(設立した方が よかったということになる)
子会社の自立と 親会社の権限のバランスがポイントです

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